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2014年1月 7日 (火)

№2204 12月に読んだ本

 何度も言うように、私の生活の基本部分で【読書】は大きな要素を占めている。私のような齢になると、老眼が進み、本を読むのが困難になると嘆く人が多い。幸い、私は近眼で、老眼が若干進んでいるとはいっても、読書は眼鏡を外すだけでバッチリ読めるのが有り難い。

 私の読書目標は、1日200ページ・1ヶ月6000ページなのだが、達成したことはない。皆さんに、「シンさん、読むスピードがものすごく速いが、斜め読みじゃないの」といわれるのだが、読むスピードは一分1頁が努力目標で、決して早いことはない。200頁読むには、一日3時間20分必要だが、普段200頁読めたとしても、ゴルフなどで一日空いてしまうと、取り返しが困難だ。今は、無理なく読めるのが月5000ページといったところか。

 ところが、連日忘年会に明け暮れたのに、12月は新記録に迫る読書が出来た。14冊・5791頁の読書量だ。要するに、面白い本が多かったということではないかな。私は読んだ本にABC評価をつけているのだが、12月はAAが3冊、Aが8冊、Bが2冊、Cが1冊だった。

 それでは、何を読んだのかを報告したい。

池井戸潤『ルーズヴェルト・ゲーム』(440頁) 講談社、2012年2月刊

朱川湊人『スメラギの国』(475頁) 文藝春秋 2008年3月刊

白石一文『火口のふたり』(229頁) 河出書房新社 2012年11月刊

熊谷達也『烈風のレクイエム』(361頁) 新潮社 2013年2月刊

堂場瞬一『八月からの手紙』(366頁) 講談社 2011年6月刊

谷甲州『遠き雪嶺』(386頁) 角川書店 2002年10月刊

吉田修一『太陽は動かない』(428頁) 幻冬舎 2012年4月刊

村山由佳『天使の梯子』(284頁) 集英社 2004年10月刊

東野圭吾『流星の絆』(482頁) 講談社 2008年3月刊

藤田宜永『ライフ・アンド・デス』(524頁) 角川書店 2012年11月刊

矢作俊彦『The Wrong Goodbye』(591頁) 角川書店 2004年9月刊

城山三郎『そうか、もう君はいないのか』(173頁) 新潮文庫 2012年11月刊

池井戸潤『鉄の骨』(658頁) 講談社文庫 2011年11月刊

坂口顕『装丁雑記』(394頁) 展望社 2013年11月刊 

 さらに、このなかで印象に残った三冊を紹介したい。

2013_1129_104406pb290004  私は、村山由佳の恋愛小説が好きでよく読む。若い女性がどういう恋愛観を持っているのか、大いに興味のあるところだ。そして、ほとんど彼女の小説は読んでいるのだが、いかんせん、作品の出来不出来が激しすぎるのが難点だ。

 最初に読んだ彼女の小説は『ダブル・ファンタジー』だ。あまりにも良かったので、次々に読んでみたのだが、他はさっぱりだった。そして、期待して読んだ『放蕩記』にはがっかりした。ただ、今回の小説は良く出来ていたと思う。

 この小説には前段の話しがあって、『天使の卵』というのだそうだが、私は読んでいない。それが書かれてから10年後に、この小説は出来たという。ただ、この小説だけでも充分に読めた。恋愛のせつなさが伝わって来る、心温まる小説だった。

 内容は、29歳になった夏姫に思いを寄せる21歳の慎一。実は、夏姫は慎一の高校の担任の先生だった。それが、わけもわからずに高校の先生を突然辞めた。慎一のアルバイト先で、その夏姫先生に偶然に出会った。夏姫は、男性関係で悩んでいるようだった。

 慎一は、意を決して先生の生徒だと名乗った。最初は先生と生徒の関係だったのが、だんだん男女の関係に深まっていく。慎一にとって、関係が深まるほど夏姫の背後にいる男の存在に怯え、嫉妬していく。恋の悩みの話だった。

 そして最近、この小説の続編というべき『天使の柩』が出たという。機会があったら読んでみたい。

2013_1129_104600pb290009  熊谷達也の小説も大好きでよく読む。熊谷の特に好きな小説は、古代日本を描く歴史小説だ。熊谷達也は仙台に住んでいて、東北の話をよく書くし、歴史小説に出てくるのも、アテルイやアイヌの話だ。あるいは、マタギの話も彼の小説でずいぶん読んだ。ただ、彼の現代小説には若干の違和感がある。

 この小説の舞台は函館である。主人公泊敬介は、昭和9年の【函館大火災】で親族を失った。そして、昭和20年の【函館大空襲】。さらに【洞爺丸沈没】。泊はこの函館での三大災難にすべて出会った。それに立ち向かって必死に生きる男の姿に胸を打たれた。

 特に、昭和9年の函館大火災で母と奥さんを失い、娘も行方不明になった。とっくに亡くなっていたと思っていた娘との奇跡的な出会いには胸を打たれた。ハラハラドキドキしながら、あっという間に読んでしまった小説だ。

 セッテングも上手だと思ったし、とにもかくにも読んで感動する話だった。

2013_1129_104341pb290003  東野圭吾は、私は熱心に読んでいない。とはいっても、検索をしてみると、東野の小説は10冊ほど読んでいる。検索して分かったのだが、『容疑者Xの献身』など3回も読んだと出ていた。面白くて夢中で読むのだが、私にはあまり印象に残らない作家だ。

 と思いながら、この『流星の絆』を読んだ。衝撃的な小説だった。ある晩、三人の兄弟妹で大流星を見に、夜中そっと自宅を抜け出した。その晩はあいにくの雨で、流星をみることが出来ないまま、自宅に帰って来た。そしたら、自宅で両親が殺されていたのだ。弟の泰輔がかすかに犯人の顔を見た。

 その殺人事件は、14年たって迷宮入り近くになった。この三人は身寄りのない施設に収容されて成人になったのだが、犯人と世の中に復讐を誓う。その最中、三人兄弟妹の2番目泰輔が、犯人と思しき人を偶然に目にした。この小説のキーワードは【ハヤシライス】だった。犯人を追いつめて復習するはずだったが、そこに大きなドラマがあった。

 長編小説だったのだが、これもあっという間に読み終わった。東野圭吾は、小説が上手だと思わず唸った。もっと真剣に読むべき作家の一人かな。

Dsc00206  最後に、12月にわがことの話として読んだのが『装丁雑記』だ。著者の坂口は、昔の私の上司だ。装丁にことよせて、自分の半生を描いたこの本には引きつけられた。まさに生き字引だったね。

 装丁の話を書きながら、実にこの本は何ら装丁に工夫を凝らしていないのは、実に皮肉だね。どこの本屋にも売っていないと店主のShibataさんは誇らしげに言っていた。

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