№2279 父島の自然を楽しむ
今回の小笠原旅行の最大の目的が、【世界自然遺産 小笠原の自然を学ぶ】ことにあった。小笠原にしかいない固有種探しが、楽しみである。この日のガイドは、Izumi Jiroさんだ。彼の車で、朝9時に出かけることになった。迎えに来てくれたのは、Jiroさんと息子のKojiro君だ。
Kojiro君を自宅に降ろして、出発した。この日の天気は、昨日とはうって変わって晴れだった。ただ、若干風が冷たい。最初に行ったのが【長崎展望台】だ。ここからは、昨日船で通った父島と兄島の海峡が良く見える。しばしば眺めていたら、同行の一人が「アッ、クジラが見える」と叫んだ。どれどれと見てみたのだが、分からなかった。この周辺は、原生林に覆われていた。
この展望台から車で5分ほどのところに【国立天文台】があった。この天文台は、天の川観察のために、鹿児島の入来・沖縄の石垣・岩手県の水沢の4か所を繋ぎ、直径2300kmの巨大望遠鏡と同じ性能を発揮する天文台なのだそうだ。隣には、宇宙開発事業団の人工衛星の追跡基地もあった。天文学の先端の島でもあるのだ。
そのすぐ近くに、父島で最も高い山【中央山】がある。それでも標高319mほどの山だから、そんなに大したことはない。ここは絶滅危惧種の【アカガシラカラスバト】の保護地域でもあるらしい。今回はぜひこのカラスバトを見たいと探し回ったのだが、見つけ出すことはできなかったのは残念だった。
また、中央山近辺には、これも小笠原固有種とのことだが、【マルハチ】というシダが生えている。木肌に八の模様がある特徴的な生物だ。
さらに車を進めて、昼食会場に向かった。そしたら、窓外に何か黒いものが見える。一瞬何だろうか考えたのだが、「あれ、野山羊じゃないか」と叫んだ。車が緊急停車して、皆で車から降りた。小さな山羊が三匹ほど草を食べていた。
停まった場所は、また、偶然にも自然のサンクチャリーだと分かった。上空高くオガサワラノスリが、ピーピー鳴きながら飛んでいる。さらに森の中では、様々な鳴き声が聞こえる。メジロの鳴き声には特徴があってすぐわかる。さらにゴロゴロ鳴いている鳥がいる。Jiroさんが、「あの鳴き声がアカガシラカラスバトの鳴き声だ。それにしても、こんなに多くの鳴き声を聞くのは初めてだな」と言っていた。ただ、その姿は見えなかった。
昼食は、川のそばの広場だ。おにぎりを人数分用意してくれた。食べながら景色を見ていたのだが、ディゴの赤紫の花が咲き始めている。その樹に群がりピーピー鳴いているのは、メジロの大群だ。花の蜜を吸っているらしい。仲間の植物博士Yamaちゃんが、「それにしても、小笠原でスズメとカラスは見かけないな。いないのかしら」と不思議がっていた。
お腹も一杯になり、次に向かったのは小港海岸を望む中山峠だ。結構登りはきつかったが、エネルギーを補給した仲間には苦ではなかった。この峠から、昨日行った南島と、船が到着した二見漁港が良く見えた。この峠からも、クジラを見たという仲間がいた。オガサワラノスリが悠々と飛んでいた。
峠を降りて、挑戦したのがカヤックだ。ほとんどの参加者は初めてだと言っていた。今日のガイドJiroさんは、実はカヤック専門の方だという。彼の前歴も聞いてみたが、実業団時代、Jリーグになる前のJEF市原のサッカー選手だったそうだ。カズよりも若干若いのかな。小笠原に住み始めて20数年になるそうだ。
さて、二人ずつに分かれてカヤックを漕いでみた。そんなに難しい操作じゃなさそうだ。私はKukiちゃんと二人で乗った。乗ってみてわかったのだが、私の股関節が異常なのだろう、とても痛くって、カヤックの座席に座っていられなかった。Kondo夫婦の乗ったカヤックは、夫婦の息もぴったり、スイスイ水の上を滑っていた。「さすが、長年連れ添った仲だね」と、皆が羨望していた。
帰りは、小笠原水族館で海亀を見、宿に帰った。何でも、あるレストランではウミガメ料理が出てきて名物なのだそうだが、それだけは遠慮した。変えっって来たら、クタクタだった。
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