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2015年4月11日 (土)

№2664 3月に読んだ本

 図書館の本棚をしばらく眺めていると、「私を読んで 」と訴えかけてくる本たちがある。ただ、その本は超長編小説だったり、二段組みの本だったりして、ついつい借りるのを躊躇ってしまう。

 ただ、いつまでもそれじゃいけないと、今月は気になっていた本を借りて読むことにした。これが大成功で、本を読む幸せなプライムタイムを満喫した。詳しくは後で述べたい。

 先日の記事で、月末の辻褄を合わせるために電車に乗って読書をする話を書いた。その記事を読んだKaoruさんが、「それって違反じゃないの」と言っていたが、違反であろうが車掌は来ないので、問題ないのじゃないだろうか。お陰様で、3月は12冊・5182頁の本を読み、無事ノルマを達成した。

 しかし、読書をノルマと考えるなんて、皆さん変に思っているだろうね。まあ、これが私の読書法だ。さて、3月は何を読んだのか列記してみたい。その上で、3点ほどの感想を述べてみたい。

佐々木譲『密売人』 角川春樹事務所 2011年8月刊

高嶋哲夫『メルトダウン』 講談社 2003年4月刊

東野圭吾『片想い』 文藝春秋 2001年3月刊

坂東真砂子『朱鳥の陵』 集英社文庫 2015年1月刊

楡周平『スリーパー』 角川書店 2014年2月刊

大澤在昌『獣眼』 徳間書店 2012年10月刊

笹本稜平『極点飛行』 光文社 2005年6月刊

連城三紀彦『女王』 講談社 2014年10月刊

冲方丁『光圀伝』 角川書店 2013年8月刊

田口久美子『書店不屈宣言』筑摩書房 2014年7月刊

藤田宜永『銀座 千と一の物語』 文藝春秋 2014年3月刊

夢枕獏(監修)『役小角(えんのおづぬ)』 桜桃書房 2000年3月刊

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 長い間気になっていた本というのは、『光圀伝』だった。著者名の冲方丁とは何と読むのだろうか。「うぶかたとう」と読むのだそうだ。一体何者かもよく分からずに、ずーっと気になっていた。それに、何しろ751頁という大部の本である。しばらく躊躇していたが、エイヤッと読んでみた。これが大成功だった。

 巷間、水戸光圀は、例の助さん格さんでおなじみの諸国漫遊で知られている。この本では、そんな話は描かれていなかった。光圀の生い立ちから、彼が何にこだわって生きていたのか、克明に描かれていた。

 光圀は水戸藩の三男坊、兄に優秀な頼重がいた。その兄をさておいて、父・徳川頼房は光圀を後継ぎに選んだ。「なぜ自分が後継ぎに選ばれなければならなかったのだろうか」、彼はずーっと悩んだ。その上で、「大義」を考えた。いったん自分は後を継ぐが、いずれ兄の子どもを後継にして、旧に復そうというものだ。

 光圀の苦悩がよく描かれて、久し振りに読書のプライムタイムを味わった佳作であった。

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 最近、笹本稜平という作家を発見した。もちろん以前から活躍していた作家なのだろうが、私が読み始めたのはつい最近だ。『南極風』が面白かったので、『漏洩 素行調査官』を読んで、今回が三冊目だ。ちょっと荒唐無稽な描写もあるが、全体的に読んでいて楽しい作家だ。

 この小説は、日本の飛行機会社をある事故で追われ、南極飛行に活路を見いだしたパイロット桐村彬の話だった。

 南極には、ナチが隠した膨大な金塊が眠っているし、純度の高い金山も見いだされたという。この金を巡って、旧ナチの残党、アメリカCIAなどがどろどろの戦闘を繰り返すという話だった。読んでいて楽しかったが、やはり荒唐無稽な話だったね。 

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 ある日、久し振りに池袋ジュンク堂書店に行って、田口久美子さんとお会いした。「シンさん、私の本を読んでくれたの」と問いかけられたが、まだ読んでいなかった。「私のサイン本があるから、買ってね」といわれ、お付き合いすることにした。

 彼女とは、もう30年来の友だちだ。毎月一回の読書会は、15年間も続いただろうか。読書会とはいうものの、世間話の会だったような気もするが。一緒に韓国やタイ、西安、沖縄などにも旅行した。楽しかった時代だ。

 彼女は私と同じ年代で、昨年まではお母さんに介護が大変だったようだ。そのお母さんを亡くし、今では猫の介護が大変、と嘆いていた。ジュンク堂書店の副店長という要職にあるが、「週に4回ほど出社しているだけよ」とのことだ。

 この本を読んでいると、出版界がさまざまな苦難の時代に、彼女の周りにいる書店員を通して、如何に本屋さんが頑張っているがよく分かる。彼女はこの本を通して「私たち本屋さんはへこたれない」と宣言している。根の続く限り頑張ってもらいたいものだ。

 近いうちに飲み会をしようという約束をして別れたが、もう一方の相棒Gyuちゃんが、母親の介護で動きが取れないのだそうだ。

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