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2015年5月 9日 (土)

№2692 4月に読んだ本

 4月に読んだ本の表を作り、プリントアウトして眺めている。4月は順調に本を読んだ割には、心に残る本は少なかった。表を眺めても、それぞれの本の内容が思い浮かばない。まあ、ボケの始まりかもしれない。

Photo それでも、本を手放すことはない。4月は15冊・5752頁の本を読了した。水準としては結構高い。ちなみに、【読書記録】の中から今年の1月から4月までの表を添付してみた。毎月5000頁はクリアしている。そして、今年になってすでに55冊の本を読了している。

 この表を付け始めたのが2003年である。今年で13年目になるが、時々眺めては読書の反省材料にしている。私は極めていい加減な人間であるが、こうやって記録を積み上げて行くと面白いね。

 さて、それでは4月に読んだ本を列記してみる。

馳星周『ブルー・ローズ(上)(下)』 中央公論新社 2006年9月刊

高嶋哲夫『乱神』 幻冬舎 2009年12月刊

佐々木譲『巡査の休日』 角川春樹事務所 2009年10月刊

植松三十里『黍の花ゆれる』 講談社 2005年6月刊

有川浩『空飛ぶ広報室』 幻冬舎 2012年7月刊

原田マハ『翼をください』 毎日新聞社 2009年9月刊

白石一文『快挙』 新潮社 2013年4月刊

笹本稜平『その峰の彼方』 文藝春秋 2014年1月刊

江國香織『抱擁、あるいはライスに塩を』 集英社 2010年11月刊

高嶋哲夫『スピカー原発占拠ー』 宝島社 1999年12月刊

宮本輝『満月の道 流転の海第7部』 新潮社 2014年4月刊

西木正明『犬と歩けば』 マガジンハウス 1999年1月刊

藤田宜永『風屋敷の告白』 新潮社 2013年5月刊

江波戸哲夫『定年待合室』 潮出版 2012年6月刊

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 それにしても、宮本輝は素晴らしいストーリーテラーである。彼の小説は、ほとんどすべて読んでいると思うが、すぐにでもその話のなかに没入できるのがいい。「流転の海」も、書き始めてもう20年以上にもなるのだろうか。

 主人公松坂熊吾は、大阪の焼け跡闇市から実業家として立ち、山あり谷ありの生涯を描く。どうやら、作者の自伝的な小説でもあるらしい。全9巻を構想しているようだが、今回の小説はその第7巻目にあたる。

 時代は昭和36年。日本が高度経済成長に突入すし、戦後の困難からようやく脱却しようという時代背景がある。熊吾の中古自動車販売も、ようやく軌道に乗り始めてきた。ただ、身体が弱ってきているのが目立つようになった。

 一人息子の伸仁はたくましく育ち、熊吾を凌駕するほどになってきた。一方、妻の房江は精神のバランスを欠き、キッチンドランカーになった。この松坂一家の物語は、自分の生涯とも重なり、わがことのように読み進めることができるのがいいね。

 第8巻目を書き始めているようだが、果たしていつ完結するものだろうか。

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 私はずいぶん本を読んでいるつもりでいるが、それでも初めて読む作家が多い。笹本稜平もその一人である。読み始めたのは、今年の1月からであるから、まだまだ新米読者だ。彼のジャンルは広く、警察小説なども手掛けているが、何といっても私が好きなのは冒険小説である。

 今回の小説の舞台は、アラスカのマッキンリーだ。先住民の間では「デナリ」と呼ばれている山だ。標高6194メートルとヒマラヤに比べても決して高い山とはいえないが、その自然環境の厳しさはヒマラヤ以上といわれている。 

 主人公津田悟は、厳冬期のマッキンリーに単独登攀を試みたが、消息を絶ってしまった。妻は身籠っており、いずれホテル経営という夢もあったが、行方不明になってしまった。津田の親友吉沢國人が妻の依頼を受けて、捜索に向かう。 

 津田は、マッキンリーの登山ガイドであり、アラスカの山のエキスパートだ。なぜ、無謀な登山に挑戦したのか。大学山岳部をやめた背景、妻との出合い、アラスカに命をかける彼の思いなどが伝わり、面白い小説だった。私は、基本的の山岳小説が好きだ。

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 私は、植松三十里の歴史小説が好きだ。【読書ノート】を紐解くと、今回の小説で、彼女のものを読むのは10冊目になる。彼女の小説の時代背景は、江戸から明治にかけての話が多い。

 西郷隆盛が奄美諸島に流刑となった時に、島で西郷を支えた愛加那の、西郷に対する思いが描かれた小説だった。

 西郷は奄美流刑の三年間で、愛加那との間に1男1女をもうけ、土地を購入して家まで建てた。ただ、歴史は西郷を奄美に縛り付けておくわけにはいかない。幕末から明治にかけて、西郷の活躍はわれわれの知るところである。

 ただ、彼の心は最後まで奄美にあり、一度も島を出ようとしなかった愛加那と子どもへの思いが強かった。私は西郷をあまり知らないが、このような悲しい話があったのだ。

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