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2015年5月19日 (火)

№2702 映画『パプーシャの黒い瞳』

 神保町交差点角にある【岩波映画】は、私のお気に入りの映画館だ。新しい映画がかかるたびに、ほぼ見ている。ほとんど地味な映画で、前回みた映画は、半分居眠りしていた。

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 いまかかっている映画は、『パプーシャの黒い瞳』でこれも地味そうな映画だね。いつも驚くことなのだが、この映画館は、平日の昼にも関わらず観客が多い。ほとんどがシニア層なのだが、それだけこの映画館のファンは多いということだろう。

 今回の映画はポーランド映画で、しかもモノクロ画像だった。主人公は、ジプシーの詩人女性だ。日本ではあまり良く分からないが、ヨーロッパではジプシーは差別の対象民族なのだろうか。

 ポーランドのジプシーは、人々から隠れるようにして、旅から旅に渡り歩く。そして、歌と音楽を提供して歩く人々のようだ。この映画でもその状況が描かれていた。

 書き文字を持たないジプシーの一族に、幼いころから文字に興味を持ち、詩を詠んでいる少女がいた。彼女の愛称はパプーシャだ。このジプシー一族に、社会を追われたある男性が紛れ込んだ。その男性イエジ・フィツォフスキーが、パプーシャの詩人としての才能に目を付けた。

 イエジは社会に復帰した後、パプーシャの詩集を出版した。さらに『ポーランドにおけるジプシー』という本の出版もした。そのことが、パプーシャを幸せにしたのか。老年になったパプーシャが、「私は文字を知らなかった方が幸せだった」と述懐する場面がある。

 背景にヨーロッパの大戦があり、ナチスの弾圧が描かれている。ジプシーの仲間の【跳ねあがり女】パプーシャへの厳しい差別も続く。ただ、パプーシャの名前は一人歩きし、「ジプシーの詩人」として有名になった。

 モノクロ画像というのは、光と影の中に鮮やかに場面を描く効果がある。幌馬車で旅から旅を歩く場面など素晴らしかった。ジプシー音楽を含め、心にジ~~ンと響く映画だった。

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