№2765 西表島の唄に触れよう
午前中のシュノーケリングで、くたくただった。お昼ご飯を食べて、30分ほど昼寝をした。まだ寝不足だったが、午後の講義が始まる。ふらふらしたまま、次の会場に向かった。
宿泊地から歩いて5分ほどのところにあるNakasakaさんの家だ。皆さんそうなのだが、今回講師を務めてくれた方は、東京や関東周辺から移住してきている方が多い。Nakasakaさんも、東京から西表島に移住して16年になるという。ここで結婚をし、子どもももうけ、すっかり地元の人になっている。
自宅は、こつこつと自分で3年ほどかけて作った家だそうだ。「台風の風速60mにもびくともしなかったよ」と、自慢の家だ。解体の情報を聞いて、古い家の材料をただでもらい受け、組み合わせて作ったのだそうだ。沖縄特有の赤い瓦も、集めるに苦労したと言っていた。
この日は、そのNakasakaさんの八重山の民謡を聞こうという趣旨だ。沖縄民謡はにぎやかで勢いがあるが、八重山の民謡は静かで、しみじみと聴かせるという意味で、まったく違う。しかも年に一度しか唄ってはいけない唄など、多様である。私も初めて三線を持ってみたが、私は楽器音痴だ。
仲間もそれぞれ三線を引いていたが、3本の弦できれいな音を出すのは難しそうだった。
さて、実際に八重山民謡を唄ってくれた。単調な音を一つ一つ拾っていくのは、なかなか難しそうだった。単調なだけに哀歓も感じる。
しかし簡単な唄ではない。東京から移住して16年、これまで唄えるようになるというのは凄いものだ。地元のおじい、おばあに相当鍛えられたのだろう。
ある一曲は、奥さんが唄に合わせて、二つの扇を持って踊ってくれた。唄が哀歓を持っているだけに、踊りも優美だ。なかなかいい雰囲気だったね。
ある余興もあった。先日浦内川ハイキングのときに、Itaniさんが「琉歌を作ってみてください。琉歌は、八八八六の30文字で作ります」というのだ。五七五の調べに慣れていても、八の調べには慣れなかった。
とはいっても、俳句に心得のある私は、あっという間に下手な琉歌を作っていたのだ。皆さんも頭をひねりながら、何とか一曲ものにしていた。この琉歌を唄ってみようというのがNakasakaさんの試みだ。ちなみに、私が作った即興の琉歌だ。
普段の行い 神様見ていて
スコール降らせる 生粋(いき)がいいね
さらに、沖縄の民謡には三線と唄にもう一つ重要な要素がある。それは踊りだ。Nakasakaの唄に合わせて踊ってみよう。踊りは、襖をゆっくり開け、ゆっくり閉める要領だそうだ。とはいっても、われわれの踊りはへっぴり腰だ。
そうだ、この八重山の唄+三線を動画に撮ってみよう。彼が唄った唄は、《仲良田節》といって、収穫を祝う唄だ。ただ、唄う時期は収穫を祝うお祭りの日(今年は7月26日)までだ。その期間以外に唄うと、長老から注意を受けるという。動画をアップしよう。もちろん、Nakasakaさんの了解を得た上だ。
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