« №2865 藤田嗣治作品展 | トップページ | №2867 大宮盆栽美術館 »

2015年10月30日 (金)

№2866 【図書館】について考える

 この日の新聞に、「本が売れないのは図書館の貸し出しが一因」という記事が載っていた。このところ、とみに出版の不況が話題にされている。そして、本が売れなくなった要因に、インターネットやスマホの普及とともに、公共図書館が増えたことが原因とすることが多い。

Photo_2 朝日新聞の資料によると、公共図書館の貸し出し冊数の増加に反比例して、書籍の売り上げが減っているようだ。ある出版社の社長は、「図書館で新刊の一年間貸し出し猶予」を提案しているという。

 私は、図書館のヘビーユーザーである。月に2度の図書館通いは欠かせない。だから、このニュースは看過できない。

 私は思うのだが、出版不況の第一の要因は【出版企画の貧困】にある。売れないのは、第一に出版社側にある。それを差し置いて、外部に要因を求めるのは無責任というものだ。

 現に、昨年話題になったトマ・ピケティの『21世紀の資本』(みすず書房)は、高額な専門書にもかかわらず、10万部以上も売れたという。この本は例外としても、本が売れていない事実はある。

 私は、今では書店で本を買うことはほとんどない。大半、図書館で間に合わせている。どうだろうか、年間170~80冊も本を借りている。さらに、私が図書館で借りる本は、5年も10年もたった既刊本がほとんどで、新刊を借りることはない。緊急に読みたいと思う新刊がほとんどない。既刊本で充分間に合うからだ。

 いつも通う市立図書館は、平日も一杯である。それもほとんどが老人だ。老人が時間を有効に使うのに、これほど素敵な空間はない。図書館は、老人にとっての憩いの場としても重要だ。「図書館害悪論」は実態の知らない人のいうことだ。

 また、先日もこういうことがあった。愛知県の小牧市で市民投票があり、TSUTAYAが運営する新しい図書館を造るのに反対意見が多数になったという。選書が問題になったようだ。

 ただ、私が通う市立図書館の運営を見ている限り、何故市が図書館を運営しなければならないのだ、という疑問が湧く。半公務員が運営する図書館は、休館日が結構多い。毎週一回の休館のほかに、やれ棚卸だ、市の行事があるからと休んでいる。

 さらに、問題は閉館時間だ。毎日、午後5時には閉館となる。あまりにも早すぎるのだ。これが第3セクターに委託すると、こんなことはなくなるのじゃないかと期待している。第3セクターが運営する図書館の中には、年中無休で、開館時間は午前9時から午後9時までのところもあるらしい。さらには、コーヒーショップを併設しているという。

 TSUTAYAが良いかどうかは別として、TRC(図書館流通センター)、NPO法人のような第3セクターに委託している公共図書館は増えている。私は、公務員が運営するよりはよっぽど良いと思うのだが、どうだろうか。

|

« №2865 藤田嗣治作品展 | トップページ | №2867 大宮盆栽美術館 »

読書日誌」カテゴリの記事

コメント

公務員→遅れず休まず働かずそして犯罪行為でもしない限り首にならない。この基本を変えずに、住民サービスを向上させるには、アウトソーシングとなるのは無理からぬ事。
本来ならば公務員労働の基本をサービス産業的に転換するのが王道だと思うのだが~
書店時代、ある出版社の営業に夕方電話し、16時45分を過ぎるとテープレコーダーからの音声が流れた。
他山の石として学ばなければと痛感した事、懐かしい思い出であります。

投稿: アスペル山ちゃん | 2015年10月30日 (金) 午後 08時20分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« №2865 藤田嗣治作品展 | トップページ | №2867 大宮盆栽美術館 »