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2015年12月19日 (土)

№2916 俳句の魔法の言葉

 【桟雲の会】の定例会があった。この日は句会と忘年会を兼ねていて、会場はYamahiko先生の自宅である。ただ参加者は若干少なく、7名だった。

 句会は、いつものように午後2時に始まった。この日の席題は、【水仙花】である。最初の作業は、席題一句の即興作りだ。慣れたもので、私はあっという間に作ってしまった。ただ、良い句かどうかは別の話だ。さらに、宿題の雑詠5句と兼題1句も提出して、句会の始まりだ。

 短冊で提出した句を参加者に振り分け、清記表に書いていく。私に割り当てられた短冊は7句だった。清記し終わったら、自分の好きな句5句と兼題席題をそれぞれ1句選ぶ選句作業をした。

 さて、私の作った俳句は、今回はどんな評価を受けるのだろうか。選句の中では、残念ながら参加者からの高得点は貰えなかった。ただ、先生が私の句を添削したら、見違える句になった。あまりの見事さに、参加者一同【魔法の言葉】と唸った。

 今日は私の作った俳句の原句と、先生の添削した句を対比してみたい。

(原句)谷中湖やカヌーを縫ふて鴨の群れ

(添削句)谷中湖やカヌーを掠め鴨の群れ

(原句)枯野原かそけく聞こゆベニマシコ

(添削句)草叢にかそけく聞こゆ紅猿子

(原句)望遠鏡覗く先には鴨の陣

(添削句)望遠鏡向けたる先に鴨の陣

(原句)枯葎谷中旧村在りし跡

(添削句)枯葎かの谷中村跡といふ

 この俳句は、いずれも先日訪れた渡良瀬遊水地で詠んだものである。この地には、俳句の題になる素材がいくつもあった。俳句はいくつでも作ることが出来たが、上手か下手かは別の話である。

 いずれも、自宅に帰って推敲を重ねたのだが、先生の手が少し入ると、全く見違える句になるのには驚いた。先生は慰めに言ってくれているのだろうが、「手が入って良くなる句は、素材がそれだけ良いからだ」そうだ。

 そういえば、はるな工房で詠んだ句も、添削されて甦った一句である。

(原句)慣れぬ手で餅搗く腰の定まらず

(添削句)杵ふるひ餅搗く腰の定まらず

 添削されて見て、なるほどねと唸った。さらに、この日の即興の席題句も紹介しておこう。

(原句)荒海や渚に傾ぎ野水仙

(添削句)荒海や飛沫(しぶき)に傾ぎ水仙花

 この晩の忘年会も、俳句の話題で一晩過ごした。俳句談議はなかなか楽しいものであった。

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