№3095 利尻島 自然と歴史(その1)
この日は、ガイドのNishiyaさんの案内で利尻島を周遊する予定だ。ただ、残念なのは、昨日からの雨がこの日も降り続いていたことだ。風が吹いていないので、カッパまで着る必要はなさそうだ。20人の同行者とガイドが乗るために、この日もレンタカーを3台借りた。
前日の説明でも伺っていたが、この日の旅程は、利尻島の名所16か所を巡りながら、標高1721mの利尻山(利尻富士)を北から南まで、いろいろな角度から眺めてみようという趣旨のようだ。しかし残念ながら、雲がかかっていて、この日は利尻山はほとんど見ることができなかった。
利尻島はほぼ丸い形をしていて、周囲を道路が走っている。礼文島との違いだ。礼文島も周遊道路を作る計画があったらしいが、貴重な自然を壊す恐れがあると反対運動でつぶされた、と言っていた。
この日のガイドNishiyaさんは、「私は歴史の勉強をしているが、山野草のことはあまり詳しくない」と謙遜していた。どうして、どうして、そんなことはなかった。さて、Nishiyaのあとについて利尻島を巡ってみよう。
最初の目的地は【甘露泉】である。駐車場から歩いて500mほどだった。そこに至る間も、貴重な山野草が咲いていた。
これは島のあちこちでも見られたのだが、マイズルソウが咲いていた。葉と花の形が、まるで鶴が舞うことを連想させるそうだ。ほかにクルマバツクバネソウ、オオアマドコロなどが散見された。
次に案内されたのが【曹洞宗大法寺】である。事前に話していたようで、住職と大黒が迎えてくれた。Nishiyaさんから、ここに祀られている不動明王の数奇な運命の話を聞いた。もともと、この不動明王は利尻山の頂上の祠に祀られていたようだが、明治の中頃にはこの寺にあったという。そのいきさつは定かでない、と言っていた。
【姫沼】では、自然を満喫した。案内所では、「この日は、沼の周辺では23種の山野草を見ることができる」と書いていた。中でも目についたのが、クルマバソウ、オオバユリなどだ。
利尻島が礼文島と大きく違うのは、利尻島は樹木が豊富なのに、礼文島は島全体が笹で覆われていたことだ。利尻島には、エゾマツ、トドマツ、エゾアカマツなどの大木がみられた。なぜ礼文島には樹木がないかというと、大火事で樹木がほとんど焼けてしまったのだそうだ。
特に、エゾアカマツは湿地を好むようで、沼縁や川縁に多く育っていた。
【白い恋人の丘】にも行った。北海道銘菓に『白い恋人』というチョコがあるが、そのチョコの背景に描かれているのが利尻山だそうだ。生憎、この日はその場所での利尻山の眺望は拝めなかった。
昼食は、【オタドマリ沼】の畔のレストランで摂った。私が食べたのは、ウニ・イクラ・ホタテの三色丼だ。ウニは今がシーズンのようだが、意外と高いものだね。ウニは、今はムラサキウニのシーズンで、6月中旬になるとバフンウニの漁期を迎える。
この沼には、多くのウミネコが羽を休めていた。ウミネコとセグロカモメの違いも学んだ。足がピンクで嘴が赤いのがセグロカモメ、足が黄色で猫の鳴き声をするのが海猫だ。
ここのレストランで珍しいものを見た。軒先の下で羽根を休め、雨宿りしている二羽のハシブトガラスである。仲良く二羽が並んでいる姿は、微笑ましかった。
それにしても、カラスが軒下で留まっている姿は珍しかったね。
カキツバタが咲く【南浜湿原】でも、貴重な山野草を観察した。上の写真は、左からエゾイソツツジ、コケエモモ、ゼンマイである。
水芭蕉も多く見られたが、花はすでに終わっていた。残っているのは、巨大な葉だけだ。花は可憐だが、葉っぱは醜いね。
さて、ブログ仲間の昭jijiからメールが入っていて、とろろ昆布を買ってくるようにとの要請だった。お店も銘柄も指定してあった。ガイドにその話をすると、【御崎公園】前にあるその店に連れていってくれた。
とろろ昆布の製造過程も見学できたし、連れの仲間も大量に昆布を求めていた。しかも安いと、皆さんに喜ばれた。
この記事がちょっと長くなったので、続きは次の号にしたい。
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コメント
シンさん
ご無理なお願いをして申し訳ありませんです。
ここの「とろろ昆布」はおいしくて、11月に行われる島の祭典、アイランダーでは毎年購入してます。
お手数をおかけして申し訳ありませんでした。
投稿: 昭JIJI | 2016年6月15日 (水) 午後 08時34分