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2016年7月 9日 (土)

№3119 六月の読んだ本

 5月の金沢旅行に引き続き、6月は利尻・礼文4泊5日の旅行があった。日程がかなりきつく、さらには宿での交歓会などが続き、この間はほとんど本を読めなかった。これで例月通りの読書量というのは無理があった。

 さらに旅の疲れなどもあり、本もボーっと読んでいて、6月に読んだ本はほとんど記憶に残っていない。6月の読書一覧表を眺めて、ようやく読んだ本を思い出す程度だ。結果、6月は13冊・4753頁の読書量だった。年間を見渡して5,000頁を切るのは、一回か二回だ。

 ボーッとして読んだ影響か、今月は最近読んだ本を二度も読んでしまった。それも、最後になって気が付く始末だった。さて、それでは何を読んだのか報告したい。

安部龍太郎『蒼き信長(上)(下)』 毎日新聞社 2010年1月刊

麻生幾『外事警察』 NHK出版 2009年9月刊

伊集院静『ノボさん 正岡子規と夏目漱石』 講談社 2013年11月刊

柴田哲孝『中国毒』 光文社 2011年11月刊

高嶋哲夫『首都崩壊』 幻冬舎 2014年2月刊

堂場瞬一『夜の終焉(上)(下)』 中央公論新社 2009年10月刊

笹本稜平『越境捜査』 双葉社 2007年8月刊

江上剛『ごっつい奴』 講談社 2010年1月刊

伊東潤『王になろうとした男』 文芸春秋 2013年7月刊

安部龍太郎『道誉と正成』 集英社 2009年8月刊

伊東潤『巨鯨の海』 光文社 2013年4月刊

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  本書は、金沢旅行中絶えず脇に置いて読んでいた本だ。これを見たEimeiさんが、「伊集院静なんて嫌いだ」と言っていたが、私は彼の本はほとんど読んでいる。彼は、私の敬愛する夏目雅子の旦那だったが、惜しいかな若くして亡くなった。その後、伊集院は篠ひろ子と結婚し、現在は仙台に住んでいるようだ。

 私は俳句をやっているのに、正岡子規のことはほとんど知らない。この本のタイトルにひかれて読んでみたのだが、子規の青春小説であった。彼はご存知のように伊予松山から出てきたのだが、松山でも若いころから彼を慕う人が多かったようだ。上京しても、彼の野球の情熱が慕われていた。

 この本の肝は、子規と漱石の出会いである。子規は松山、漱石は江戸っ子とお互いに交差するところがほとんどない。しかも、子規は学校にはほとんど行かない不良学生だったが、漱石は東大でも一二を争う優等生だった。子規は結局帝大を中途退学してしまうのだが、漱石は学士として松山や熊本に赴任。

 お互いが意識しながら、だんだん近づいていく。しまいには、彼らは無二の親友として付き合うことになる。松山赴任の折、3か月ほど子規は漱石の松山下宿で一緒に過ごした。そのころから、漱石は子規の結核を心配していた。

 結局は、漱石がイギリス留学中に、子規は血反吐を吐いて亡くなった。漱石も、イギリス留学中のノイローゼのせいか、胃潰瘍にで亡くなった。近代の二人の知性を比べた小説は、なかなか面白かった。

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Dsc01037 私は歴史小説が好きで、歴史小説家といわれる人の小説は、網羅的にほぼすべて読んでいる。 思いつくまま、その作家の名前をあげてみよう。古いところでは、司馬遼太郎、池波正太郎、 藤沢周平、山本周五郎、吉川英治、宮城谷正光、隆慶一郎、城山三郎、吉村昭、黒岩重吾、最近の作家では高橋克彦、宮本昌孝、山本兼一、 安部龍太郎、植松三十里、火坂雅志などをあげることができる。

 そして遅いと笑われるかもしれないが、最近発掘した歴史小説家が、この伊東潤である。 伊東潤については、先月も『鯨分限』を取り上げた。 『鯨分限』は、むしろ『巨鯨の海』の続編に属する本である。最初に読むべき本であった。

 和歌山県の太地町が舞台である。この町は、今でこそ捕鯨反対の欧米人が押し掛けることでニュースに取り上げられるが、日本の捕鯨の中心基地であった。 この小説を読んでわかるのだが、捕鯨というのは命を賭しての漁業だったらしい。相手は20~30mもある30トンからの大魚である。捕り方を誤ると、船ごと転覆の憂き目にあう。そして、何人も犠牲者が出ている。

 ただ、鯨一頭捕ると町が潤う。しかも、鯨は捨てるところがないほど、徹底的にその身を利用したようだ。年に12~3頭も捕ると、太地の人たちは暮らしていける。しかし、江戸末期から明治にかけては、アメリカの捕鯨船に荒らされて、鯨が寄り付かなくなったようだ。悲喜交々の話が綴られていた。

 今月は伊東潤の小説は、本書の他に『王になろうとした男』を読んだ。しばらく、伊東潤の小説を追い続けたい。

 それにしても、一度和歌山の太地町を訪ねてみたいものだ。『鯨博物館』などあるのだろうか。

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