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2017年1月16日 (月)

№3310 映画『ヒトラーの忘れもの』

 私は、上京の折は映画を見ることにしている。月一度くらいは見ているかなとブログをみると、昨年は7本の映画鑑賞報告が残されている。意外と少ないんだね。今年はなんとか月一度は映画を観たいものだ。

 以前はもっぱら【岩波ホール】にかかっている映画を見ていたが、あまりの退屈さに、最近は銀座の【スネスウィッチ】に変えた。佳作映画が安心して観られる。

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 今回かかっていた映画は『ヒトラーの忘れもの』という映画だった。映画のタイトルはあざといもので、時々原作とは全然違う日本語タイトルをつける。原作のタイトルは『LAND OF MINE』という映画で、「私の土地」程度のタイトルだ。ヒトラーの名前を冠すると、間違って観に来てくれる客がいる、という興行主の考えがあざとい。

 佳い映画だった。1945年5月、ヨーロッパではヒトラーの自殺で、ようやく第二次世界大戦が終わった。映画の舞台はベルギーの海岸で、砂浜には150万個という大量の地雷が残された。その地雷の撤去をめぐる物語だった。「地雷は、ヒトラーの忘れもの」というわけだ。

 この地雷の撤去に当たったのは、ドイツ兵の捕虜で、ほとんどが10代の少年兵だったという。戦争が終わったので両親のもとに帰れると期待していた少年兵に、待っていたのは地雷撤去の仕事だった。この地雷撤去を指揮していた軍曹は、「一時間に6個、3か月の仕事に従事したら解放する」との約束をした。

 海辺の粗末な小屋に収容された11人の少年には、ろくに食事も与えられなかった。2日間絶食ということもある。それに耐えられず、小屋を抜け出した一人の少年が持ち帰ったのは、ネズミの糞だ。食べたものは、激しい食中毒を起こした。見かねた軍曹が、食料を調達してきた。同僚からは「敵の少年どもに食料を与えるなんて…」という厳しい指摘があった。

 地雷撤去は微妙な仕事で、撤去を誤れば爆発してしまう。何人もの少年が命を落としていった。ただ、厳しかった軍曹と少年兵たちの心の交流が始まった。砂浜でサッカーをするまでになったが、軍曹の飼い犬が残っていた地雷に吹き飛ばされた。また、幽閉の生活に逆戻りだ。ただ、最後は感動的な話が待っていた。

 この映画は実話に基づいたものらしく、2000人のドイツ少年兵が地雷撤去の仕事に従事し、半数が亡くなったという。まるで、日本兵がシベリアに抑留されたような話だ。

 本当に戦争というのはむごいもの、とあらためて思った。

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コメント

先日、息子夫婦に勧められて『この世界の片隅に』というアニメ映画を女房と観てきました。戦争をちょっと違う視点でえがいている秀作でした。こうの史代さんの漫画をアニメにしたそうです。上映映画館が少ないのですが、機会があったら観て下さい。たまの映画は良いですね。

投稿: ルート36 | 2017年1月19日 (木) 09時29分

『この世界の片隅で』を見ようと思ったのですが、
残念ながら上映館を見つけることが出来ませんでした。
せっかくだから『君の名は。』も見てください。

投稿: シンさん | 2017年1月19日 (木) 10時11分

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