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2017年2月10日 (金)

№3335 1月に読んだ本

 毎月10日前後の記事として、前月読んだ本の報告をし、2~3冊の本の感想を書いている。それにしても、1月はよく読んだ。多分、自分のなかでも記録更新じゃないかな。結果は、17冊・6197頁だった。一日約200頁弱だ。

 一日200頁読むのは私の大目標だったが、まさか達成できるとは思っていなかった。一ヶ月を通してみると山あり谷ありで、毎日コンスタントに読み続けるというのは本当に至難の業だ。

 大体一分に一頁を読もうと思っているが、やってみるとわかると思うが、これはそんなに簡単なことではない。たとえこの通り読んだとしても、一日200頁読む200分は3時間20分に相当する。当分、この記録は破れないだろうね。

 それでは、一体何を読んだのか列記してみたい。

手嶋龍一『スギハラ・ダラー』 新潮社 2010年2月刊

佐伯一麦『渡良瀬』 岩波書店 2013年12月刊

篠田節子『讃歌』 朝日新聞社 2006年1月刊

中路啓太『傾国』 講談社 2011年8月刊

市川森一『幻日』 講談社 2011年6月刊

秋元康『象の背中』 産経新聞出版 2006年4月刊

岩本三四二『異国合戦 蒙古襲来異聞』 講談社 2014年4月刊

伊東潤『叛鬼』 講談社 2012年5月刊

池井戸潤『銀行総務特命』 講談社 2002年8月刊

手嶋龍一『ウルトラダラー』 新潮社 2006年3月刊

北方謙三『望郷の道(上)(下)』 幻冬舎 2009年3月刊

伊東潤『死んでたまるか』 新潮社 2015年2月刊

高樹のぶ子『HOKKAI』 新潮社 2005年10月刊

篠田節子『インドクリスタル』 角川書店 2014年12月刊

今野敏『ペトロ』 中央公論新社 2012年4月刊

岩井三四二『大明国へ、参りまする』 文藝春秋 2007年6月刊

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Img_1880  今月は、篠田節子のものを2冊読んだ。その中でも苦労して読んだのが『インドクリスタル』だ。本を開けてはじめて知ったのだが、この本は二段組みだった。読むスピードからいうと、二段組みの本は禁物だ。読むのに1.5倍かかるのだ。しかも541頁の大冊だった。

 篠田節子は、不思議な作家だ。非常に読みにくいのだが、最終的には読ませてしまう。しかもテーマが面白い。ヨーロッパ中世の魔女の話を書いたかと思うと、今回はインドの話だった。普通大体2日で一冊挙げるのに、この本を読み終わるのには5日もかかってしまった。

 主人公の藤岡は、山梨の小さな中小企業の社長である。彼の会社が開発している人工水晶には、どうしても純度の高いマザークリスタルが必要である。ブラジルで掘った水晶も、純度には問題があった。そこに耳寄りな話が飛び込む。

 インドの片田舎でまだ誰も知らない場所に、信じられないほどの純度が高い水晶が眠っているという。早速、現地ガイドを伴い出かけてみた。情報通りのすごい水晶だった。だが、偶然に泊まったあるホテルでメイド兼性接待の少女に出合う。この少女との出会いが、物語をとんでもない方向に導いていった。

 この大作も、最後の方は夢中になって読んだ。

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 北方謙三は良いね。この小説は五木寛之の『青春の門』のような話だったが、またそれとも違った。この上下二冊の本は、わずか2日間で読み終わってしまった。本当に北方謙三は、話の中に入ると夢中になって読ませてくれる作家だ。

 物語は、九州の侠客一家の話だ。その一家に生まれた瑠瑋は、一人娘で独身だ。自分で一家を引き継ぐと決断したが、そこに現れたのが正太という青年だ。お互い引かれあって一緒になった。敵対する一家の親分の非道に耐え兼ね、正太は親分の暗殺を企てる。

 辛うじて止められるのだが、九州を差配する大親分から喧嘩両成敗で、正太は九州を追われる。台湾に渡った正太に、一家を後見に託した瑠瑋が子どもともども追ってきた。それからの、台湾での苦労話が主な物語だった。菓子屋を経営して大成功をおさめ、日本にも進出を図る。ただ、九州を追い出されたことが根になり、戻ることができない。

 どうやら、北方の実家は菓子製造メーカーであったようで、お菓子の話がやけに詳しかった。お奨めの一冊だ。

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 今まで読んだことのない作家に出合うのは、ある邂逅を感じる。私も結構本を読んでいるはずなのだが、読めば読むほど、知らない作家の多いことに愕然とする。岩井三四二は初めて読む作家だ。相当多作なようだが、なぜ今まで出会えなかったのだろうか。

 テーマは、鎌倉時代の蒙古襲来の話だ。元寇に一人で果敢に挑んだ肥後の御家人・竹崎季長は、恩賞のないのに不満を抱いた。九州から鎌倉まで直訴で出かけた。伝手のない季長に、直訴は簡単ではない。

Img_2054  小説の舞台は、文永・弘安と二度の襲来を受けた九州である。さらに他の蒙古物と違うのは、先導役を買って出た高麗の事情、元のフビライ汗に屈服した宋の話など、東アジアを巡る政治状況の広がりなどもあり、非常に面白く読めた。

 岩井の面白さに引かれ、1月はもう一冊読んだ。しばらくは、岩井ワールドを楽しめそうだ。

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