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2017年3月 7日 (火)

№3360 2月に読んだ本

 毎年いうことだが、2月は例月より2~3日少ないので、読書目標に到達するのに四苦八苦している。暦をみながら、もう何日で月末かと指折り数えるのが常である。

 ページ数を稼ぐには、二段組みの本は禁物である。分量が1.5倍あり、読むのに相当時間がかかる。2月は、その二段組みの『夢は荒れ地を』を読んだ。その時点で、最低目標の月5,000頁読了は無理と諦めた。

 ところが、20日以降集中して本を読んだ。結局は、最低目標の13冊5,061頁の本が読めた。ヤレヤレである。どうしても前月に過度に読む過ぎると、次月はダレてしまう傾向にある。なかなかコンスタントというわけにはいかない。

 それでは、一体何を読んだのか。2~3冊の感想を含めて報告したい。

北方謙三『血涙(上)(下)新楊家将』 PHP研究所 2006年12月刊

黒川博行『螻蛄』 新潮社 2009年7月刊

笹本稜平『白昼夢 素行調査官2』 光文社 2010年10月刊

北方謙三『楊家将(上)(下)』 PHP研究所 2003年12月刊

岩井三四二『太閤の巨いなる遺命』 講談社 2015年7月刊

船戸与一『夢は荒れ野を』 文藝春秋 2003年6月刊

笹本稜平『失踪都市 所轄魂』 徳間書店 2014年7月刊

伊東潤『野望の憑依者』 徳間書店 2014年7月刊

小林昌也『国崩し』 イースト・プレス 2015年1月刊

熊谷達也『揺らぐ街』 光文社 2016年8月刊

逢坂剛『相棒に気をつけろ』 集英社文庫 2015年9月刊

Img_2061
Img_2228 北方謙三の本は、長編が多い。『史記』とか『水滸伝』にはなかなか手がつかない。それでも上下本ならと読んだのが、『血涙』であった。読んでみて、あまり意味が解らない。どうやら本編があって、『血涙』はその続編のようだ。

 今月は、結局本編・続編の4冊1,300頁を読んでしまった。読んでいる間は、非常に幸福なプライムタイムであった。

 中国の歴史小説で、宋と遼という隣国同士の戦いで中心で活躍した宋の武将楊業の話だった。北方に言わせると、「関羽と劉邦の戦いより面白い」とのことだ。

 楊業には、7人の息子と2人の娘がいた。本編は、楊業の業績が主な話だったが、後編は楊業が戦いで死に、息子たちの戦いの話だった。楊業が死んだ戦いで、四男の四郎が記憶喪失にかかり、敵国遼の武将に助けられた。

 記憶を失ったまま遼の武将となった四郎は、弟の六郎、七郎と全面対決するようになる。その時には、四郎は女帝の娘と結婚していた。記憶を取り戻すが、四郎は六郎、七郎と戦う決意をしていた。勇壮で悲しい話だった。

 考えてみると、本編より続編『血涙』の方が圧倒的に面白かった。

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 私は、昨年亡くなった船戸与一の本はほとんど読んでいる。特に、2年前に完結した『満州国演義(前9巻)』には夢中で読んだ。ただ、本書だけは敬遠していた。私の嫌いな二段組みで、しかも623頁もある大作だ。しかしいつか読まなければならない、とは思っていた。

 いつもの如く、船戸与一の本を過去に何冊読んだか検索してみた。全部で45冊検索できた。がっくりしたのは、その中に『夢は荒れ地を』があった。1996年(平成8年)7月に、既に読んでいるという記録が残っていた。それにしても、この大作を前回読んだ痕跡は、私の頭に一切残っていなかったのは見事というしかない。20年も経つと忘れてしまうのはしようがないか。

 船戸の本は、海外を舞台に日本人が活躍する話が多い。なかでも傑作だと思う本は、『砂のクロニクル』だ。この本を読んで以来、私は船戸フリークになった。

 今回の舞台は、カンボジアだ。自衛隊のカンボジア援助で出かけたまま消えてしまった友を追い、同僚の自衛官楢本辰次は1か月の有給休暇を取り、カンボジアに旅立った。楢本には、友だちの妻を身籠らせてしまったという負い目があった。友の離婚届に判をもらい、その妻と一緒になる目的があった。

 プノンペンに降り立ったものの右も左もわからない。ましてや言葉は通じなかった。その当時、カンボジアはポル・ポト政権の残虐な爪痕が残っていて、やくざがのさばっていた。日本語のできる運転手を雇い、二人三脚で友の越路修介を探すことになった。

 越路は、プノンペンではなくカンボジアの辺境に棲んでいることが分かった。越路を探しながらの旅は、カンボジアに内在するいろいろな問題と向き合わざるを得なかった。あちこちに埋設されている地雷、子どもの誘拐、売春などだ。

 それにしても、船戸の物語には壮大な戦闘、人殺しが伴う。

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投稿: 本が好き!運営担当 | 2017年3月17日 (金) 午後 03時13分

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