« №3454 布団を干す | トップページ | №3456 どこまで続くヌカルミぞ »

2017年6月 7日 (水)

№3455 5月は何を読んだのか

 毎月一回の定期記事で、前月読んだ本を報告している。この記事に対して、「まったく面白くない」と否定する方と、「非常に参考になる」と肯定する方がいるのが面白い。ただ、私の日々の行動を書くのには、重要な記事と思っている。

 日常生活で【読書】は重要な位置を占めているが、残念なのは加齢のせいか、読んだそばから内容を忘れて行ってしまう。「忘れるのは重要なファクター」と居直ってはいるのだが。

 さて、5月はいくら読んだのだろうか。最低5000頁は読もうと決意しているのだが、それもだんだんきつくなってきている。5月は何とかかとか、12冊・5277頁の読了をした。さて、それでは何を読んだのか。2冊ほどコメントしたい。

伊坂幸太郎『夜のクーパー』 東京創元社 2012年5月刊

黒田博行『落英』 幻冬舎 2013年3月刊

篠田節子『竜と流木』 講談社 2016年5月刊

辻村深月『水底フェスタ』 文藝春秋 2011年8月刊

池井戸潤『民王』 ポプラ社 2010年5月刊

高橋三千綱『こんな女と暮らしてみたい』 青春出版社

中村彰彦『戦国はるかなれど(上)(下)』 光文社 2015年11月刊

伊東潤『走狗』 中央公論新社 2016年12月刊

黒川博行『破門』 角川書店 2014年1月刊

坂上弘『近くて遠い旅』 中央公論新社 2002年11月刊

逢坂剛『果てしなき追跡』 中央公論新社 2017年1月刊

Img_3134

 この小説は、副題が「堀尾吉晴の生涯」となっている。私は歴史小説をたくさん読んできたが、堀尾吉晴が舞台に登場したことはない。ただ、この小説を読む限り、秀吉にはなくてならない武将だったようだ。

 上下で1050頁ほどの本だったが、この本を読むのに10日間ほどかかった。1か月の3分の一だ。ただ、この本が面白くなかったわけではない。むしろ面白かったのだが、何しろ活字が細かい。

 秀吉が堀尾吉晴と出会ったのは、稲葉山城(岐阜城)攻略をしている折だった。吉晴は茂助といい、落剝して猟師をしていた。それを秀吉に見いだされ、生涯を秀吉の部下として過ごした。

 吉晴は次第に頭角を現し、武将として取り上げられる。彼は秀吉の殿、武将との交渉役、さらに検視役としての能力を発揮する。いつの間にか、秀吉にはなくてはならない武将となった。築城にも力を発揮し、晩年は松江城を築城した。

 松江での城主歴は短かったようだが、今でも松江では慕われているという。戦国にはこういう武将もいたのだと、改めて思った。

Img_3244

 小説は、その物語に没入するまでが大変だ。大体100頁は我慢して読まなければ、物語の展開にはたどりつけない。今月読んだ本のなかには、最後まで何を言おうとしているかわからない小説もあった。こういう本は、読むのに苦労する。

 その点、逢坂剛の小説は、読み始めた一行目から物語に入り込めるのがいい。600頁弱の本だったが、あっという間に読了してしまった。内容は、荒唐無稽なものだった。それでも面白い。こういうことがあってもいいのじゃないか、と思わせられた。

 新選組の土方歳三は、函館戦争で亡くなったことになっている。この小説では、実は亡命してアメリカで生きていたという話だ。しかも、函館戦争で記憶を失い、土方に付き添った時枝ゆらの看病のもとだ。

 ところが、アメリカ船に同乗していた保安官に最後まで追いかけられたという物語だった。この小説を読みながら、義経幻影を思い出した。義経も平泉を抜け出し、モンゴルにわたってチンギス汗になったという話だ。こういう小説もいいね。

|

« №3454 布団を干す | トップページ | №3456 どこまで続くヌカルミぞ »

読書日誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« №3454 布団を干す | トップページ | №3456 どこまで続くヌカルミぞ »