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2017年11月21日 (火)

№3625 10月に読んだ本

 毎月10日前後に前月読んだ本の報告をしているが、今月は旅行の影響で報告が遅れた。律儀すぎると笑う方もいるかもしれないが、この報告は定期的なもので、楽しみにしている方もいる。やはり報告しておきたい。

 10月は、大作に挑み始めた。北方謙三の『楊令伝』全15冊である。今年のはじめに読んだ、やはり北方謙三の『楊家将』『新 楊家将』の前段をなす話で、いつか読もうと決めていた。それが、ついに取り組むことになった記念の月である。

 さて、10月は全13冊・5,203頁の読了であった。5,000頁を読むと及第とすると、何とか平均点はとれた月である。具体的に何を読んだのかを報告したい。その上で、印象に残った本2~3を紹介する。

小谷野敦『馬琴綺伝』 河出書房新社 2014年3月刊

北方謙三『楊令伝(1) 玄旗の章』 集英社 2007年4月刊

北方謙三『楊令伝(2) 辺烽の章』 集英社 2007年7月刊

北方謙三『楊令伝(3) 盤紆の章』 集英社 2007年10月刊

北方謙三『楊令伝(4) 雷霆の章』 集英社 2008年1月刊

北方謙三『楊令伝(5) 猖紅の章』 集英社 2008年4月刊

北方謙三『楊令伝(6) 徂征の章』 集英社 2008年7月刊

風野真知雄『沙羅沙羅越え』 角川書店 2014年6月刊

江川剛『怪物商人大倉喜八郎伝』 PHP研究所 2013年10月刊

東直己『旧友は春に帰る』 早川書房 2009年11月刊

大澤在昌『海と月の迷路』 毎日新聞社 2013年9月刊

伊集院静『東京クルージング』 角川書店 2017年2月刊

池井戸潤『陸王』 集英社 2016年7月刊

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 ご存知、池井戸潤の『陸王』は今テレビ上映されている。私はそのドラマは見ていないのだが、上々の視聴率らしい。

 それにしても池井戸潤の作品は、読み始めた一行目から面白い作家だ。今回の海外旅行で、行きの飛行機の中で読み始めた。ところが、止まらないで飛行機の中では眠らずに読んでしまった。そして、トビリシのホテルに到着して、さらに読み終えるまでとまらなかった。

 中身は、埼玉県行田市の足袋屋の社長の話だ。行田の足袋は、一時は、日本の80%以上を生産する一大産業だった。ところが、足袋は完全に世の中から見放されてしまった。行田にある足袋屋さんは、次々に廃業を余儀なくされてしまった。

 その中で、どうやって生き抜いていくのか、老舗の足袋屋「こはぜ屋」は悩んだ。四代目社長の宮沢紘一は、新規事業として「裸足感覚」のランニング足袋の開発を思いついた。ただ、その事業は一筋縄ではいかなかった。

 池井戸のストーリーの展開には、舌を巻く思いだった。お奨めの本だ、是非一読を。

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 伊集院静は、言わずと知れた、早世した夏目雅子の元旦那である。彼女が亡くなって、その後篠ひろ子と結婚し仙台に住んでいるようだ。私は伊集院が好きでよく読んでいるが、その話は小説のあちこちに出てくる。

 私は、また、白川道が好きだ。白川も亡くなった。困るのは、伊集院と白川を時々混同することだ。どうも、小説の傾向も似ていて、競馬とか麻雀の無頼な話が多い。二人とも、共感して読むことが多い作家だ。

 この小説は、新聞に連載されたものを一冊にしたという。事実だと思うが、伊集院と松井秀喜は知り合いで、この小説には松井がたびたび登場してくる。

 そもそもが、ドキュメンタリーで松井秀喜の物語をテレビ番組で作ろうというのは始まりのようだ。この番組のディレクター三阪剛とはいいコンビだった。三阪には、恋仲の女性がいた。その女性が、突然失踪してしまったのだ。死んでいないはずの女性を待って独身を通していた三阪だが、癌で死んでしまった。

 第二部は、その女性の波乱な人生の話が中心だ。私には第一部が面白かった。

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 前段でもお話したが、北方謙三の「楊令伝」に取り組み始めた。登場人物は、梁山泊組と官軍派、その他金国の人々が登場してきて、登場人物を覚えるだけでも大変だった。どういう組み合わせになっているのか、いちいち一覧表と睨み合わせながら読む進めるという具合だった。

 人物や舞台設定にようやく慣れてきたのは、第5巻あたりからだ。ただ、まだ第6巻まで読む進んでいるだけだ。一年に一度くらいは、こういう大きな物語に取り組むのもいいものだ。

 それにしても、最初の4巻目までは肝心の主人公楊令が登場してこない。宋軍の大将童貫と新興宗教「替天行道」の指導者方臘との戦いが主な話だった。童貫が殺した新興宗教軍は70万人というすさまじいものだ。おかげで、江南から男子が消えたという。

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