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2018年11月19日 (月)

№3990 持って行った本は読んだのか

 この旅行記の中でほとんど触れてこなかったことがある。今回、厚手の文庫本を10冊持参したのだが、今日はどこまで読んだのかを報告したい。

 いつでもそうなのだが、私にとっての海外旅行は、「読書の旅」でもある。前にも報告したが、海外での夜遊びはほとんどしない。夕食が終わると、まっすぐホテルに帰ってくる。部屋には必ずテレビは置いてあるが、テレビを見ることもない。ひたすらブログを書くことと、本を読むことだ。

 今回も、メキシコシティには飛行機で14時間かかった。その長時間飛行は、私にとっては至福の時間だ。誰にも邪魔されずに、読書に浸ることができる時間だ。10冊持参した文庫本だが、今回日本に帰国するまでに8冊を読了した。ちょうどよかったのではないかな。今日は、どこで何の本を読んだかの報告をしたい。

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 まず、行きの飛行機で読んだのは馳星周『パーフェクトワールド(上)』だ。1970年、沖縄返還をめぐるごたごたの中で、警視庁から特別派遣された公安警察官・大城の物語だった。この大城が特別の悪で、自分の情報をもとに犯罪行為を重ねていくストーリーだった。行きの飛行機で(上)を読み終わり、(下)はハバナのホテルで読んだ。トータル1094頁あった。

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 次に読んだのが、新田次郎『劔岳 点の記』だ。新田次郎の本はかなり読んだはずだが、本書だけは読んでいなかった。ハバナからサンチャゴ・デ・クーバは長時間のバス旅行だったが、バスの中では本が読めない。バスは室内の電気を消して真っ暗にしていたし、天井灯もともらなかった。結局、読み終わったのはハバナに帰ってきてからだ。

 国土地理院が全国のあらゆる場所に三角点を埋設して、測量を行っている。明治の中頃、ただ一点白紙の状態の場所があった。未踏といわれた劔岳だ。その頂上に「点の記」を打つ物語だった。先人の苦闘がしのばれた。407頁だった。

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 北方健三の本は、どんなに長編であっても流れで読み切ってしまう。今回読んだのは、『草莽枯れ行く』だ。幕末の尊王攘夷の運動の中で、上州浪人・相楽総三、博徒・清水の次郎長、剣客・土方歳三等の動きを追う話だ。700頁に及ぶ長編だったが、ハバナのホテルで読んだ。

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 内田康夫の『化生の海』 は、主人公浅見光彦の事件簿だ。私は内田の本は最近読み始めたばかりだが、浅見光彦を主人公とした本は、これで何冊目だろうか。内田の本は魔法のようなもので、読み始めたら止まらない。北海道の余市で忽然と姿を消した男の死体が、加賀の橋立で見つかった。遺族の依頼を受けて、推理を働かせ、見事解決に導いた浅見だ。ただ、この時点でも警察は解明できていなかった。559頁を読み終わったのは、メキシコのホテルでだ。
 
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 火坂雅志『青き海狼』も夢中になって読んだ本だ。読んでいたのは、メリダからカンクンのホテルでだ。鎌倉幕府を襲った蒙古襲来だが、2度は幸いの嵐で退けた。ただ、フビライ汗は、日本襲撃をあきらめていなかった。三度目は、前の襲来に輪をかけて大きなものになりそうだ。主人公・朝比奈蒼二郎は、時の執権の密命を受けて大陸に渡った。モンゴルの動きを探るためだ。この物語は日本と中国だけではない。ベトナムの動きも絡ませ、壮大なスケールの718頁に及ぶ歴史小説だった。

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 最後のメキシコのホテルで読んだのが、宮部みゆき『名もなき毒』であった。宮部の文庫本は、読もう読もうと旅行中に持ち歩いていたが、結局最後になってしまった。宮部は読み難い、という先入観があったのかもしれない。案に相違して、そんなに抵抗感もなく読めた。

 トラブルメーカーの原田いずみをめぐる物語だ。彼女は経歴詐称の履歴書で、ある会社に入社した。ところがとんでもないことに、仕事ができなかった。それに平気で遅刻はするし、休暇を取ってしまう。たまりかねて、解雇にしたのだが、それがまたトラブルを生む対象になった。607頁に及ぶ長編だったが、すんなり読めてしまったね。

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 最後に帰りの飛行機の中で読もうと残しておいたのが、池井戸潤『アキラとあきら』だ。池井戸の本は、安心してどこでも読めるのがいい。今テレビ放映されている『下町ロケット』も、昨年話題を読んだ『陸王』も上質な小説だ。

 今回の小説は、零細工場の息子・山崎瑛(あきら)と大手海運業者の御曹司・階堂彬(あきら)をめぐる物語だった。メキシコから帰りの飛行機は真夜中の出発ということもあり、皆さん電気を消して寝静まっていた。私の席だけが、天井の明かりで照らされた。帰りはほとんど寝ずに、この小説に没頭した。これも713頁に及ぶ長編小説だったが、帰りの長期の飛行機も苦にならなかった。

 今回の旅で読んだ本は、計8冊・4800頁ほどだった。足掛け23日間の旅行にしては、いいペースだった。今回は、読書でも忘れられない旅になった。ひとまず、キューバ・メキシコ旅行記はここまでとしたい。

 

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