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2019年5月23日 (木)

№4169  映画『ニューヨーク公共図書館』

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 先日、新聞の映画評に『ニューヨーク公共図書館』が載っていた。上映されている映画館は、神保町の岩波ホールだった。上京を機会に、この映画の鑑賞をしてみよう。久し振りの岩波ホールであった。以前はちょくちょくここで映画を観ていたのだが、芸術性の高い映画というか、あまりにもつまらない映画の上映が多かったので、最近ではめったに行っていない。なんといっても、映画は楽しめなくちゃね。

 岩波ホールは、最近にない客の入りだった。午後2時15分の開演だったが、入口に多くの人が並んでいた。こんなことってめったにないことだ。とはいっても満員には程遠く、平日のホールは結構空席が目立った。私はこのホールでは後ろから二番目の真ん中で見ることにしているが、前の列は人がいなくゆっくり鑑賞できた。0

 最近にないことだが、この映画は3時間40分の映画だった。こんな長い映画を観るのは久しぶりだが、中間には映画が中断し、トイレタイムを設けていた。これも珍しいことだ。どうしてもメッセージ映画だと、最初眠ってしまう。どうだろうか20分も寝ていただろうか。ようやく目を覚ましたのは、午後3時ころだ。それからは熱心に観た。

 あまりよく知らなかったが、「ニューヨーク公共図書館」は観光の名所らしい。この図書館は、〈世界最大級の「知の殿堂」〉として知られているようだ。「知の殿堂」図書館は、大英博物館(British Musuem)だけかと思っていた。この映画で初めて知ったのだが、この図書館は4つの研究図書館、88の分館を合わせ92の施設からなる巨大なものだった。

 映画は図書館を支えるスタッフに焦点が当たっていたが、図書館は本を貸すだけではない。どう運営していくのか、熱心な討議は連日続いていた。講演会、研究会、読書会などは当然として、この図書館では音楽会、映画鑑賞、パソコンの講座など、知にまつわるあらゆることが行われていた。「情報の孤児」にならないために、初心者用に無料講座などもやっているようだ。

 「Picture Library」では、無駄な写真も有益な写真も収集し、開示していた。黒人専用の研究図書館なども、この映画で知った。今でもアメリカのマグロウヒルの教科書には、「多くの黒人は、アフリカから仕事を求めてやってきた」と書かれているようだ。そんな馬鹿なことはなく、奴隷船で強制的に連れてこられたのが実相なのだ。そういう啓蒙活動も、図書館の重要な役割である。

 いずれ3時間40分にわたって、図書館はどういう役割を果たすべきか、この映画では滔々と語られていた。この映画を観ながら、わが日本の図書館はどうなのかいやでも考えてしまった。私は図書館のヘビィユーザーだと思っている。ただ、この映画を観る限り、私は市の図書館で本を借りているのに過ぎないのだ。

 面白いシーンもあった。ニューヨーク公共図書館の頭の痛い問題に、ホームレスにどう対処するべきかの議論をしていた。図書館は、冷暖房完備で、極めてホームレスには居心地のいい場所なのだ。これは日本でも同じことだろうね。この映画で、図書館の抱える様々な問題についても考えるきっかけになった。

 映画が終わったら、午後6時を回っていた。

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