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2020年9月10日 (木)

№5144 8月に読んだ本

Dscn2393  6月中旬から読み始めた逢坂剛の小説は、8月末まで読み続いた。こうやって一人の作家を追い続ける読書も、なかなか良いものだ。2ヶ月半にわたる読んだ逢坂剛の本は、結局、36冊16,552頁に及んだ。普通一人の作家を追い続けていると飽きるものだが、逢坂剛には飽きるということはなかった。

 前にも言ったが、逢坂剛には様々なシリーズがある。「禿鷹シリーズ」「百舌シリーズ」「イベリアシリーズ」「岡坂神策シリーズ」、それに時代小説だ。今回集中的に読んだのは、前の3つのシリーズだ。そして8月の読んだのは、「イベリアシリーズ」である。「イベリアシリーズ」は全7冊、文庫本にして12冊あった。

 今回は逢坂剛を徹底的の読もうと思って、欠本についてはAmazonの古本に頼って取り寄せた。Amazonで買った逢坂剛の文庫は計10冊に及ぶ。結局、8月は逢坂剛の本ばかり、14冊・6374頁の読了だった。

 それでは何を読んだのか書名を書いて、そのなかでも「イベリアシリーズ」について述べたい。書名の後に出版社名がないのは、すべて講談社文庫である。

逢坂剛『牙をむく都会(上)(下)』(上)440頁(下)432頁 2006年3月刊

逢坂剛『斜影はるかな国』759頁 1994年7月刊

逢坂剛『燃える蜃気楼(上)(下)』(上)489頁(下)433頁 2006年9月刊

逢坂剛『遠ざかる祖国(上)(下)』(上)400頁(下)448頁 2005年7月刊

逢坂剛『暗殺者の森(上)(下)』(上)345頁(下)323頁 2003年9月刊

逢坂剛『イベリアの雷鳴]715頁 2002年6月刊

逢坂剛『相棒に気をつけろ』334頁 集英社文庫 2015年9月刊

逢坂剛『相棒に手を出すな』398頁 集英社文庫 2015年10月刊

逢坂剛『さらばスペインの日日(上)(下)』(上)445頁(下)413頁 2016年9月刊

Dscn2394  「イベリア」はスペインのことである。このシリーズは、スペインを巡る第二次世界大戦のスパイ合戦を書いた小説であった。第二次世界大戦には、フランコは中立を持って臨んだ。それだけに、スペイン国内にはイギリス、ドイツ、ロシア、アメリカのスパイがうようよといた。このシリーズの主人公北都昭平は国籍こそペルーだったが、裏を返せば日本のスパイだった。もう一人の主人公ヴァジニア・クレイトンはイギリスのG6に属するスパイだった。

 この二人のスパイ合戦と恋心を通して、第二次大戦の裏側を描いていった小説だ。第二次大戦がはじまる当初、スペインは国内の市民戦争で傷ついていた。結局は反革命派のフランコが権力を握ったのだが、それにはヒトラーの援助が必要だった。ヒトラーは、当然スペインはドイツ側に付くものと期待していた。ところが、フランコはどちらに着くともはっきり判断しない。

 もう一つが、スペイン国内にあるイギリスの土地・ジブラルタルを巡る攻防があった。ジブラルタル海峡は、チャイセイヨウから地中海への入口に当たる狭い海峡だ。軍事上、海上交通上の重要拠点として、18世紀以来イギリスが占領している。ヒトラーは、このジブラルタルが欲しかった。

 本人も言っているが、第二次世界大戦を日本抜きで描いた日本の作家は初めてではないか。舞台はあくまでもスペインだ。アフリカを巡る謀略、イタリア上陸地点をめぐる謀略、そして最大の謀略は、連合軍はフランスのどこに上陸するかという謀略だった。結局はノルマンディーに上陸したのだが、ドイツは最後まで絞り切れなかった。

 ヨーロッパ戦線を巡る壮大なスペクタクルである。逢坂剛はこの小説に約15年、原稿用紙にして8000枚を費やして書き上げた。いまの小説家でこれほどの労作をものにできる作家はいるだろうか。あらためて逢坂剛の偉大さを知った。ただ物足りなかったのは、最後の『さらばスペインの日々』で、このシリーズが竜頭蛇尾に終わったことだ。

【9月9日の歩行記録】9,567歩 6.4㎞

【9月9日のアクセス数】151アクセス 訪問者95人

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