カテゴリー「映画・テレビ」の61件の記事

2019年7月 6日 (土)

№4113 映画「新聞記者」

 暇な時には話題の映画を見ることにしている。新聞に「新聞記者」の映画評が出ていた。ネットで上映館を探したが、いつも行っている映画館では上映していない。時間が合うのは、さいたま新都心のcocoonだ。30分前に着いたが、空席は残りわずかだった。ちょっと見にくいが、スクリーンの前の席が空いていた。やむを得ないね。平日のお昼なのに、映画館は久し振りに満員だった。

Img201907051112401  この映画は、あちこちに現安部政権への批判や、強烈な皮肉の混じった映画だった。舞台は、内閣情報調査室である。この調査室は、政権を支える様々な画策をしている。批判勢力には、蔭から圧力を加える。そいう中で、この調査室に勤務する杉原(松坂桃李)に、世話になった先輩が唐突に自殺するという事件があった。なぜ自殺しなければならなかったのか疑問を持った杉原は、ひそかに調査を始めた。

 そこに、とんでもない計画が隠されていたのを知った。経済特区に医科大学の新設計画だ。この計画も、主管官庁の文部科学省や厚労省ではなく、内閣の主導で進められるのだという。まるで加計学園のような話だ。しかも、その医科大学の主な目的は、医者の養成ではなく生物秘密兵器の開発が目的、と秘密文書に書かれていた。このとんでもない一級秘密文書を抱えて、先輩は自殺したのだ。

 一方で、この事件を追っていた女性記者がいた。主演の女性新聞記者吉岡は、韓国人女優シム・ウンギョンだった。あまりよく知らない女優だったが、彼女の好演が光った。政府の秘密の壁は厚い。それをこじ開けるのは並大抵ではない。あちこちに内閣情報室の目が光っている。もちろん、リークしようとする者にも容赦がない。

 杉原はこの情報は秘密にすべきではないと決断し、吉岡に打ち明けた。吉岡の上司も、この情報をニュースにすべきかどうか迷った。杉原が、「紙面に自分の名前を出してもいい」とのことで、情報公開に踏み切った。もちろん、新聞ではトップニュース扱いになり、他紙もこの情報を追った。すぐにも杉原のリークだったと、上司は嗅ぎつけた。

 さて、その後の杉原と吉岡に何が起こったのだろうか、何も描かれないままにこの映画は唐突に終了した。観客には、さてどうなるのか含みを持たせたのか、消化不良のままに終わらせられたのかはわからない。それにしても衝撃的なクライマックスだった。

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2019年6月18日 (火)

№4195 映画「空母いぶき」を観る

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 先日高校同窓会で、映画監督の若松節朗さんが「私が作った映画『空母いぶき』をぜひ観てください」と訴えていた。私も映画は嫌いではない、早速観に行くことにした。月曜日のせいか、映画館は数えるほどしか入場客は入っていなかった。

 この映画は、かわぐちかいじのコミックを原作にしているようだが、原作は読んでいない。もちろん、前の作『沈黙の艦隊』も読んでいない。そもそもコミックを読む習慣はないのだ。さらに、この映画は戦争映画だったが、戦争を題材にした映画もあまり見ていない。それならなぜこの映画を観たかというと、唯一、監督若松節朗がどういう映画を作ったかに興味を抱いたためだ。

 日本はその計画はありつつも、いまだ空母を持っていない。現在、空母を持つ是非も論じられている。映画は、あるクリスマスイブの前日、仮想国の東亜国が自衛隊に攻撃を仕掛けるというものだった。太平洋の南鳥島の近くに、初島という島がある想定だ。初島を占領した東亜国が、さらにその島に向かう自衛隊空母いぶきに攻撃を仕掛けてきた。

 潜水艦からミサイルを発射し、さらには戦闘機で攻撃を仕掛けてきた。ものすごく大掛かりな仕掛けだった。いらぬ心配かもしれないが、これだけの大仕掛けにずいぶん映画制作費がかかったのではないか。

 さらに、この映画には色々な小細工もあった。中井貴一が演じるコンビニの店長が、クリスマスプレゼントの長靴にお菓子を詰め込む作業をしている間に居眠りをしてしまった。このシーンは何の隠喩か考えたが、戦争が起こるのはあっという間だし、終わるのもあっという間ということだったのか。いわばわずか24時間の出来事だった。


 映画は面白かったが、私の好みではなかった。

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2019年6月 8日 (土)

№4185 映画「長いお別れ」

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 映画『長いお別れ』を観てきた。私にとって『長いお別れ』は、レイモンド・チャンドラーの同名の小説である。探偵フィッリップ・マーロウの活躍する探偵小説だ。今回の映画の原作は中島京子で、以前同氏原作の『小さいおうち』の映画を見た。黒木華主演の映画だった。

 今回の映画は、テーマは認知症だった。このところ、老人の交通事故の話題で世情を賑わしている。主な原因はアクセルとブレーキの踏み間違いのようだが、アクセルとブレーキを踏み間違えるなどは信じられない。どうしてそんなことが起きるのだろうか。

 老人(山﨑努)は元中学校の校長で、2007年、70歳ころから認知症の症状が出ていた。老人には二人の娘がいた。お姉さん(竹内結子)はアメリカに住んでいて、旦那と一人息子が一緒だった。妹(蒼井優)はフリーターで、飲食店に勤めたり、自分で飲食店をやったりしていた。蒼井優は,このところ山里亮太との結婚で話題になっている。

 認知症が始まったのは2007年で、当初は軽いものだった。当初は妻(松原智恵子)の手で足りたが、病気の進行とともに妻だけでは足りない。勢い、娘たちが手伝いに来た。姉も、問題の起きるたびにアメリカから帰国する。ただ彼女にも不登校の息子を抱えていた。負担は妹に多くかかってくる。

 年を経るにしたがって認知症は進行する。40年住んでいる家で、老人は仕切りに家に帰りたがった。田舎の家に連れていってみたが、どうも彼の帰りたがっている家は、田舎の家ではないようなのだ。また、老人は読書好きのようで、難しい本を読んでいる。アインシュタインの「相対性原理」の文庫本は、読んでいるのは逆さまだった。認知症が進行しているのだろう。

 認知症発症から6年、2013年には食事もとれなくなった。徐々に弱まる老人を家族で見守るこの映画は、認知症を抱える家族の問題、家族の温かさなどを考えるきっかけになる佳作の映画だあった。

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2019年5月23日 (木)

№4169  映画『ニューヨーク公共図書館』

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 先日、新聞の映画評に『ニューヨーク公共図書館』が載っていた。上映されている映画館は、神保町の岩波ホールだった。上京を機会に、この映画の鑑賞をしてみよう。久し振りの岩波ホールであった。以前はちょくちょくここで映画を観ていたのだが、芸術性の高い映画というか、あまりにもつまらない映画の上映が多かったので、最近ではめったに行っていない。なんといっても、映画は楽しめなくちゃね。

 岩波ホールは、最近にない客の入りだった。午後2時15分の開演だったが、入口に多くの人が並んでいた。こんなことってめったにないことだ。とはいっても満員には程遠く、平日のホールは結構空席が目立った。私はこのホールでは後ろから二番目の真ん中で見ることにしているが、前の列は人がいなくゆっくり鑑賞できた。0

 最近にないことだが、この映画は3時間40分の映画だった。こんな長い映画を観るのは久しぶりだが、中間には映画が中断し、トイレタイムを設けていた。これも珍しいことだ。どうしてもメッセージ映画だと、最初眠ってしまう。どうだろうか20分も寝ていただろうか。ようやく目を覚ましたのは、午後3時ころだ。それからは熱心に観た。

 あまりよく知らなかったが、「ニューヨーク公共図書館」は観光の名所らしい。この図書館は、〈世界最大級の「知の殿堂」〉として知られているようだ。「知の殿堂」図書館は、大英博物館(British Musuem)だけかと思っていた。この映画で初めて知ったのだが、この図書館は4つの研究図書館、88の分館を合わせ92の施設からなる巨大なものだった。

 映画は図書館を支えるスタッフに焦点が当たっていたが、図書館は本を貸すだけではない。どう運営していくのか、熱心な討議は連日続いていた。講演会、研究会、読書会などは当然として、この図書館では音楽会、映画鑑賞、パソコンの講座など、知にまつわるあらゆることが行われていた。「情報の孤児」にならないために、初心者用に無料講座などもやっているようだ。

 「Picture Library」では、無駄な写真も有益な写真も収集し、開示していた。黒人専用の研究図書館なども、この映画で知った。今でもアメリカのマグロウヒルの教科書には、「多くの黒人は、アフリカから仕事を求めてやってきた」と書かれているようだ。そんな馬鹿なことはなく、奴隷船で強制的に連れてこられたのが実相なのだ。そういう啓蒙活動も、図書館の重要な役割である。

 いずれ3時間40分にわたって、図書館はどういう役割を果たすべきか、この映画では滔々と語られていた。この映画を観ながら、わが日本の図書館はどうなのかいやでも考えてしまった。私は図書館のヘビィユーザーだと思っている。ただ、この映画を観る限り、私は市の図書館で本を借りているのに過ぎないのだ。

 面白いシーンもあった。ニューヨーク公共図書館の頭の痛い問題に、ホームレスにどう対処するべきかの議論をしていた。図書館は、冷暖房完備で、極めてホームレスには居心地のいい場所なのだ。これは日本でも同じことだろうね。この映画で、図書館の抱える様々な問題についても考えるきっかけになった。

 映画が終わったら、午後6時を回っていた。

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2019年3月 5日 (火)

№4097 映画『グリーンブック』

 朝、女房が「映画を観に行かないか」と声をかけてきた。極めて珍しいことで、いつもは女房は女房、私は私で映画に行っていた。実は、この日はゴルフの予定があったのだが、あいにくの雨で急遽中止になった。

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 私は、それなら映画を観に行く心づもりをしていた。私が観たかったのは、埼玉映画『翔んで埼玉』という映画だ。どこの映画館もいっぱいで、次の上映待ちという人気の映画だ。その話をすると、女房が観たいのは『グリーンブック』だという。私は、その映画に付き合うことにした。

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Img_8108  朝10時半からの上映予定というので、早めに映画館に行ったが、券売機の前はいっぱいだった。平日の朝なのに何だろうと不思議に思ったら、件の『翔んで埼玉』を観る客のようだ。えらい人気だ。

 今回は『グリーンブック』を観るが、近いうちにこの映画も観に来よう。

 それにしても『グリーンブック』は望外に素晴らしい映画だった。この映画は、実話に基づいて作られたという。舞台は、1962年のアメリカだ。南部でコンサートを行おうという黒人ピアニスト、ドクター・シャーリーに運転手として雇われたイタリア系白人トニー・リップの奇妙でしかも美しい行脚旅行の話だ。

 トニー・リップは、「コパカパーナ」というキャバレーの用心棒を務めていたが、キャバレーが休業で失業していた。そこに、ピアニストの演奏旅行の運転手をしないか、との話が舞い込んできた。トニーは、その当時の実情通り、黒人差別主義者だった。黒人のお抱え運転手はまっぴらごめんと、条件を上げて、その通りならやってやろうといった。ドクター・シャーリーはその条件を飲んで、珍道中旅行が始まった。

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 それにしても、当時のアメリカ南部の人種差別はすさまじいものだった。ケネディが大統領の時代だから、そんな古い話ではない。黒人専用のホテルを紹介する本が、「グリーンブック」だった。その小冊子がなければ、黒人が泊まるホテルは探せない。

 演奏旅行で招待されているのに、招待者が用意しているのは物置部屋だった。当然、ホテルのレストランは、黒人は入れない。クリスマスパーテーに演奏を依頼されたのに、部屋もレストランも拒否された。400人の観客が彼の演奏を待っているのだが、あまりの仕打ちにキャンセルしてしまった。

 1か月の演奏旅行(実際は1年だったらしい)を終えニューヨークの自宅に帰ったが、トニーの家では近所の人が集まってクリスマス大パーテーをしていた。一方で、ドクター・シャーリーの豪華な部屋には、待っている人は誰もいなかった。その後のどんでん返しは、ほのぼのさせるものだった。

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2019年2月11日 (月)

№4075 日曜日のもう一つの楽しみ

 先日の記事で、「日曜日の楽しみは」と題して、TBSサンデーモーニングの「スポーツニュース」の話をした。私にとって、日曜日はもう一つの楽しみがある。それはNHKEテレの囲碁番組だ。

 午後0時半から2時までの1時間半、NHK杯囲碁トーナメントをやっている。朝一番に新聞を読んで、この日の対局者は誰か見るのを楽しみにしている。女房がいると、この番組を極端に毛嫌いする。幸い、いま女房がいないのでじっくり観戦できる。

 この日の対局は、一力遼と余正麒という若手の対戦だ。一力は21歳で、余は23歳という。しかも、解説はこれも私の大好きな棋士王銘琬だった。

 以前も言ったかもしれないが、私は日本棋院の初段の免状を持っている。ただ、現役時代は、昼休み毎日のように囲碁を打っていたが、最近は碁盤に向かうこともない。今ではとても初段の腕前はないだろう。

 会社の帰りに碁会所に通うよな日々も送っていたこともある。ただ、私の碁は絶対強くならない、と思っている。というのも、相手が打ったら、何も考えずに即打ってしまうからだ。以前、会社の先輩に「一手打つのに最低30秒くらい考えると、強くなるんだけどね」といわれたことがあった。私にはこらえ性がないのだ。

 私は、囲碁を中学生時代と思うが川崎の姉に習った。川崎の姉は今でも碁会所に通っているというが、時々対局をしても星目を置いて勝ってしまう。私も基本はできていないが、姉はそれこそ基本がダメなのだ。それでも、80歳を過ぎても興味を持っているというから良いじゃないの。

 今はほとんど碁盤に向かうことはないが、日曜日の囲碁トーナメントは欠かさずに見ている。そして、この日の一力と余の対戦は、ものすごく面白い展開だった。お互いが意地と意地の張り合いで、どちらも引かない。お互い大石の取り合いだった。結局は一力が勝ち切った。

 日曜日の午後のプライムタイムを満足した。

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2019年2月 5日 (火)

№4069 映画『七つの会議』

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 久し振りに映画を観てきた。池井戸潤原作の話題の『七つの会議』である。映画を観たのはいつ以来かこのブログで検索してみたら、12月27日以来だ。月一度は映画を観たいと思っているのだが、1か月半ぶりである。

 私は、池井戸潤の大ファンである。ちなみに、池井戸の本を今までどれくらい読んだのか検索してみたら、20作品を読んでいた。ほとんどの主要作品はカヴァーしている。ただ、この検索で判明したのは、同じ3作品を読んでいたことだ。当然、今回観た『七つの会議』も昨年読んでいた。

 池井戸の良いのは、読み始めた1ページ目からぐんぐん作品に引き寄せられていくことだ。本を読ませる力が、この作家にはある。さらに、最近テレビドラマ・映画ドラマ化され、その人気はうなぎのぼりだ。『下町ロケット』、『陸王』などはその代表例だ。

 池井戸作品のテーマはサラリーマンの逆襲だが、読む人の共感を呼ぶ。さらには日常言い出せないことを、ズバリ切り込んで納得させることだ。半沢直樹シリーズのキャッチコピー「やられたらやり返す!!倍返しだ」は、痛快な思いで見ていたものだ。

 今回の映画は、データの偽造とそれへの会社の対応について問うたものだった。ただ、主役の野村萬斎はミスキャストではなかったのかな。それなら誰かというに、堺雅人ぐらいがよかったような気もする。もう少しあの役にふさわしい人はいたはずだと思うと、残念だった。

 ネジの強度不足の偽装で、会社はリコール隠しをした。もし判明すると2000億円の損失になるというのだ。年間1000万円の経費を節減するために、巨大な穴をあけてしまった。主役の野村萬斎演じる八角民夫は、人命にかかわる偽装は公表するべきと迫った。どうやらこの偽装は一担当者というよりも、上部からの指示で行われていたようなのだ。

 今騒がれている厚労省や総務省のデータ偽装に重ねてこの映画を観た。

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2019年2月 3日 (日)

№4067 日曜日の楽しみは

 私の日曜日の最大の楽しみは、TBS「サンデーモーニング」のスポーツニュースである。張本勲とゲストが、「喝!」「あっぱれ!」といいながら、この一週間のスポーツニュースを切裂く番組だ。

 以前は張本と大沢親分の掛け合いで進行していたが、親分が亡くなった今、その時々のゲストが張本と掛け合いをしている。張本が面白いのは、ほとんど日本のスポーツに対象を絞り、外国のスポーツには見向きもしないところだ。特に、アメリカの野球には辛らつだ。

 2月になると、いよいよプロ野球キャンプがスタートする。この日のトップニュースは、プロ野球キャンプだった。面白かったのは、この日のゲスト廣澤克己が「今やCS放送でプロ野球キャンプの報告をしている。われわれ解説者が現地に行くよりも、CS放送を見て解説する方が手っ取り早いね」と話していたことだ。

 私がこのニュースで注目したのが、アジアカップ決勝戦で日本が負けたことに対する反応だ。期待した通り、張本は日本チームに「喝!」を入れていた。優勝を期待していたのに、それの裏切りに「喝!」だった。

 私も、やはり日本チームに「喝!」だね。アジアカップが始まる前に、元カタール代表シャビが「アジアカップの決勝戦は、日本とカタールになるだろう。そして、優勝はカタールだ」と大胆に予想していた。勝ち上がるチームも予想していたが、相当に精度が高かった。しかし、まさか日本がカタールに負けるなど予想はできなかった。

 それにしても、アジアのレベルは上がったね。韓国、オーストラリアなどはうかうかすると忘れ去られるのではないか。日本も、アジアカップでの優勝は難しくなりそうだ。

 そういうことを考えながら、この放送を楽しみにみている。

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2018年12月27日 (木)

№4028 映画『Morgen 明日』

Photo  渋谷のアップリンクという映画館で、『Morgen 明日』という映画を観てきた。たしかこの映画館は最近足を運んだと思い、私のブログで検索したら、9月2日に『ビエナビスタ ソシアル クラブ アディオス』という映画を観た。

 『Morgen 明日』は、内容も分からないまま友だちに勧められて観に来たのだが、素晴らしい反原発の映画だった。

 この映画監督坂田雅子さんが、ドイツの反原発の現場を直接取材してきたというものだ。彼女の問題意識は、「ドイツが原発廃止を決めたのに、福島原発事故の当事国日本がなぜ踏み切れないか」というものだった。

 2011年3月11日、東日本大震災の津波で福島原発は大事故を起こした。放射能が日本中に拡散してしまったのだ。この事故を知って、ドイツのメルケル首相は、2011年6月にドイツでの原発廃止を表明した。それまでは、メルケルは原発推進派だった。「最先進国の日本であれだけの事故が起きる原発は危険」と察知したのだ。

 2022年までに、ドイツは現在稼働していえる原発を含めてすべて廃棄するのだそうだ。日本の腐れ政治家と違い、駄目なものはダメと決断する力はさすがメルケルだ。その決断から7年、ドイツはどうなっているのかを現地取材したのがこの映画だった。

 幸い、自然エネルギーに対する技術力の進歩はすさまじい。太陽光発電だけで、ドイツの大都市一つ分の電力需要を賄えるほどになったようだ。さらに、風力発電、水力発電で原発の電力のほぼ全部を賄える見通しも立ったとのことだ。ドイツの流れは、いずれ原油やガスの化石燃料までもなくそうということのようだ。

 市民運動のドイツの流れも取材していた。原点は、1968年の学生運動にあったという。それをきっかけに、反原発・環境保護の運動に目覚める市民が増えたようだ。その運動で、ドイツのある原発建設をストップさせた。1968年の学生運動の当事者だった私にとって、日本の学生運動は何だったのか考えさせられた。

 原発をやめるのはいいが、大量の原発廃棄物が残っている。当面、鉱山の廃棄坑道に置いているようだが、地下水等の環境汚染も心配され、解決していないという。日本も同じ問題に直面しているし、その上に、福島原発事故から出ている地下の汚染水の処理もままならない現状だ。

 そういう問題を抱えつつも、原発廃棄を決めたドイツには敬意を表したい。現状でも、日本はほとんど原発は稼働していない。それでも電力需要はまかなわている。日本の政治家は、なぜそれほどまでに原発にこだわるのだろうか。たぶん、蔭ではわれわれの知らない大きな利権が動いているのだろうとは想像するが…。

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2018年12月 1日 (土)

№4002 映画『ガンジスに還る』

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 東京に出る機会があったので、帰りに岩波ホールで映画『ガンジスに還る』を見てきた。懐かしい場面がいくつも出てきた。

 私が、今度のキューバ・メキシコのように、単独でインド旅行をしたのはいつのことだったろうか。たぶん、1992年前後だと思う。バンコク経由でニューデリーに入った。ニューデリーで3日ほど滞在し、ジャイプル・アグラを経由して、この映画の都市ヴァラナシまでガイド付きの車で行った。今から考えると、大旅行だった。

 遠藤周作の『遠い河』を携えて、ヴァラナシには3日ほど滞在した。ヴァラナシは、ガンジス河のほとりで、ヒンディー教徒の聖地といわれる街だ。私も、このインド旅行の眼玉の地として、ヴァラナシを考えていた。それが、あらゆる面で想像以上を超える場所だった。26年ほどたった今でも、鮮明に思い出す。

 私が泊まったホテルからガンジス川までは、人力車で20分ほどかかった。ガンジス河は濁っていて、決してきれいな河とはいえなかった。ただ、その河で沐浴をしている人は多かった。汚い河の水で、口をゆすぐ人もいた。ガンジスの畔は階段になっていた。その階段に座り、しばらく河を眺めた。

 その階段の横には、老人のみの家があった。どうやら「死者の家」というのだそうだ。死んでガンジス河の畔で焼いてもらい、遺体をガンジスに流してもらうのが望みらしい。今でも思い出すのだが、その死者の家の老人は皆元気で、すぐには死にそうには見えなかった。

 ガンジス河を散策していたら、階段から少し行ったところに遺体焼却場があった。亡くなった方の遺体を遠くからきれいな布をかぶせ、運んできていた。井桁に組んだ木材の上に遺体を乗せ、焼却していた。これは神聖な作業で、観光客が見るようなものではなかった。

 さらに驚いたのは、焼却した遺体をガンジス河に流すのだが、遺体焼却場の下には野良犬がいて、遺体のおこぼれの骨を咥えていた。それもこれも含め、これがインドなのだと実感した。

 『ガンジスに還る』は、まさにその映画だった。死期を悟った父は、ガンジスで死にたいという。息子が、ヴァラナシの死者の家に連れてきて、死をみとるつもりでいた。だが、死期を悟ったといっても、すぐに死ぬわけではない。死者の家は滞在が15日と決められているようだが、その間に死ねるわけではない。

 死者の家で親しくなった夫人は、旦那は間もなく亡くなったが、彼女は18年もこの家に滞在しているのだそうだ。やがて、この映画の主人公は亡くなり、無事にガンジスで焼却してもらった。

 この映画を観ながら、悠久の大地インドを再度思った。ただ、またインドを旅したいとは思わない。日本人とみると、現地人は如何に金をふんだくってやろうかという意思が見え見えで、本当に疲れてしまった。

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