№4765 アメリカ議会に暴徒の乱入
1月6日は、アメリカ議会で次期大統領の確定選挙が行われる日だった。これははっきりしていて、トランプの負けが決まり、バイデンの勝利が決まる日だ。選挙は、これを追認する儀式のようなものだった。
ところが、トランプはまだ大統領選挙の負けを認めていなかった。選挙の結果を覆すための策動を試みている。そして、この日は大規模の抗議集会を行い、ここでトランプは、「抗議のために議会に行こう」と呼びかけた。集会に参加した人は、議会に向けてデモ行進をした。そして、その一部が窓を破って議会に乱入し、開会中の議会を占拠した。その中で5人の犠牲者も出た。
普通、こういう場合は扇動者に原因があり、逮捕されるものじゃないのか。議会に行こうと煽った現役のトランプ大統領が、拘束されるべきものだ。任期が10日余りしかない現職大統領を、逮捕したり拘束したりということはないようだが、さすが弾劾や罷免の動きが議会の中にはあるようだ。
なぜトランプがこれほど悪あがきをするのか、その後ろには大統領選挙でトランプに投票した7000万人の人々がいる。その人たちは、いまだに圧倒的にトランプ支持で固まっている。この支持があるから、トランプは選挙は不正だとか無効だとか、根拠のない主張を繰り返しているのだ。それにしても度を越している。議会乱入など、もってのほかのことだ。
トランプが悪あがきをすればするほど、アメリカの分断・亀裂は深まる。これを修復しなければならない次期大統領バイデンにとっても、大きな痛手である。ただトランプの行動を見ているアメリカ人も、これには反発しているようである。共和党の地盤ジョージア州で行われた上院選挙で、2議席とも民主党が勝利した。当然、トランプはこの結果を不正だと断じた。自分の不利はことは、すべて彼にとっては不正なのだ。
アメリカのこの行動を世界が見ている。トランプの同盟者とみられていたイギリスのジョンソン首相も、「恥ずべき光景」と断じている。まして、ドイツのメルケル首相なども強い憤りを示し、「ワシントンからの映像を見て怒りを感じたと同時に、悲しくなった」と話していた。また、フランスのマクロン大統領は、「国民の普遍権たる投票権が破壊された」と非難している。
それにしても、トランプは恥ずべき行動が次々と明るみに出ている。1月20日は新大統領の就任式で、従来は前の大統領もこの席には参加していた。ところが、トランプはこの日はイギリスのスコットランドでゴルフの計画を立てていて、スコットランド当局に断られたという。トランプは、急速にその力を失っているように見える。ただ就任式には参加しないらしい。バイデン新大統領も「史上もっとも恥ずべき人物の不参加は大歓迎」と話しているという。
今回の暴動の責任はトランプに帰せられるが、ここにきてまたぞろ在任中に自身の恩赦を画策しているようである。どこまでトランプは恥ずべき行為をするのか。ツイッターもフェイスブックも、トランプのアカウントを永久に凍結したというのではないか。彼は手足をもがれた。
【1月8日の歩行数】7,631歩 5.1㎞
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