カテゴリー「経済・政治・国際」の28件の記事

2020年9月26日 (土)

№5160 トランプの居直り

 アメリカ大統領選挙は終盤を迎え、民主党のバイデン候補の有利が続いている。民主党だけでなく共和党からも、「トランプ辞めろ。バイデン支持」の声が広がっているようだ。ただ、ある調査ではトランプがバイデンに逆転したという報告もある。ここで問題が起こった。トランプは「選挙で負けても大統領は辞めない」と言っているようだ。民主主義の根幹であるこんなことが可能なのだろうか。

Trump  トランプが言うには、選挙に不正があるのでこの選挙は認められない、と言っているようだ。アメリカでは郵便投票が多くを占めている。この郵便投票に不正がある、と言っているのだ。郵便で投票し、さらに投票所で投票する、ダブル投票の不正が横行するとしているようだ。どういうシステムかは知らないが、そんなことは起らないと選挙管理委員会が言っているにもかかわらずである。要するに、何があろうともトランプは居直るつもりだ。

 トランプ政権には、アメリカだけではなく同盟諸国も飽き飽きしている。何より「トランプは嘘つき」なのだ。トランプの嘘を調査している機関があるようだが、ある期間に500回以上もの嘘をついたとの報告があった。さらには「朝令暮改」だ。朝言っていることと午後言っていることが違っている。こういう人を信頼できるだろうか。

 トランプ政権下のこの4年間、どれだけ世界を分断しただろうか。世界を分断しただけでなく、アメリカの国内にも大きな亀裂が入った。黒人差別に対しても、何ら対策を講じて来なかった。コロナウィルス対策も大いに間違った。感染者700万人以上、死者20万人以上の散々たる結果は、トランプの対策の誤りによるものが大きい。

 トランプは、政権を維持するためには何でもやる。今行っているのは、中国叩きだ。アメリカの中で、中国に対する警戒心に便乗したものだ。これで支持率を拡大しようという試みが、露骨に垣間見える。さらに言われているのは、政権浮揚のために戦争を仕掛けるのではないか、という恐れである。具体的にいうと、同盟国のどこも支持していないイランに対する仕掛けだ。要するに、選挙に勝つために何でもやるということだ。

 トランプが、ホワイトハウスに居直るとどうなるのか。アメリカ民主主義は、そういうことは想定していなかったようだ。蓋を開けてみないと分からないが、一部では軍隊を使ってトランプを排除するという意見もあるようだ。

Rbg  ただ、ここにきて大きな問題が起こった。アメリカ最高裁判事のルース・ベーダー・キンズバーグ女史が、9月19日に死去した。リベラル派の彼女は、アメリカ大統領選挙が終わるまで私は死ねない、と公言していたようだ。彼女が亡くなることによって、最高裁判事の勢力に保守派が多くなる恐れがあるからだ。事実、トランプは彼女の死で、早急にも補充人事を考えているようだ。

 保守派が多くなると、どういうことが起こるのか。以前、こういうことがあったという。ある州の選挙で、最高裁が選挙無効の判断をしたという。今回の大統領選挙でも、アメリカ最高裁が選挙無効の判断を下しかねないのじゃないかと危惧する人が多い。要するに、あらゆる機会をとらえてトランプは再選の悪あがきをしているのだ。

 しかしはっきりしているのは、トランプにはアメリカ大統領を務める能力はない。

【9月25日の歩行記録】6,360歩 4.3㎞

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2020年9月16日 (水)

№5150 菅義偉、第99代総理大臣に

Photo_20200916140801  今日の臨時国会で、菅義偉が第99代総理大臣に決まった。私は自民党にはほとんど関心がないし、いまだかつて自民党に投票したことはないのだが、菅義偉だけは別だ。彼は、秋田県出身の初の総理大臣だからだ。私の郷里、秋田ではさぞ盛り上がっているだろう。このブログの読者に秋田の人が多い。まずはおめでとう。

 菅義偉は秋田出身という以上、私と同じ世代だ。私の2歳後輩だ。私が秋田の県南出身なのに対し、彼は内陸部の秋ノ宮出身だ。彼も高校までは秋田にいたようだが、場所も違い、接する機会はもちろんなかった。ただ、同じ時期を秋田に住み、同じ空気を吸ったという親近感を持つ。それだけに、今後の彼には期待したい。

 菅義偉が自民党総裁になって以来、テレビカメラの前で話をするのを聞く機会が多い。第一印象は「暗い」ということだ。まあ緊張しているのだろうが、ほとんど笑顔がなかった。さらにぼそぼそした声で、声に張りがない。口を開かないで発声するのは、秋田県人特有の特徴だ。結果として、元気がないという印象を受ける。

 まあ、それでも安倍前総理の番頭を8年弱もやっていたこともあって、安定感は感じる。もしかしたら、失敗は少ないかもしれない。反対にいうと、面白味がない。ということは、魅力が少ない総理大臣と言える。まだ総理の仕事をしていない人には酷な言い方かかもしれないが、それだけ期待が大きいとも言える。

 清新さが足りないもう一つの要因に、自民党三役が71.1歳と高齢なことがある。二階幹事長が81歳と高齢なこともあり、どうしても年齢が上がってしまう。ただ、菅義偉を総理に押し上げた第一の功労者が二階俊博幹事長なだけに、余人をもって代え難かったのかもしれない。それ以上にむさくるしい男だけだっただけに、それも期待感を持てない要因でもある。

 大臣のメンバーもほとんど決まったようだ。下馬評では、前の大坂市長橋下徹入閣の声があった。私は橋下は嫌いだが、結果としては、民間からの起用はなかった。さらに、女性の登用も少なかったのは残念だ。新たに決まったメンバーを見ても、再任・横滑りが半分ほどあって、この人はという驚きが少ない内閣だ。

 新たに総理になるについて、菅新総理は抱負を述べた。ひとつはコロナ終息に全力を注ぐと述べたのは当然としても、もうひつとはデジタル化に力を入れるという。日本のデジタル化は遅れていて、様々な支障をきたしていることが明らかになった。原因は、各省庁の縦割り行政だという。その岩盤に穴をあけたいという方針には賛成だ。既得権益の破壊、官僚への締め付けも大賛成だ。

 さて、菅新総理はどこまでできるのだろう。大いに期待して注目していきたい。

【9月15日の歩行記録】1,820歩 1.2㎞

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2020年9月 5日 (土)

№5139 秋田県初の総理大臣か

 安倍晋三の総理退任にともない自民党の総裁選出の選挙が始まった。いま候補として名乗りを上げているのは、石破茂氏、岸田文雄氏、菅義偉氏の三名だ。ただ、派閥の支援を受けて圧倒的に強いのが菅義偉氏である。世論調査でも菅氏がトップを走っている。このまま菅氏で決まるのかな。決まれば、秋田県出身では初の総理大臣になる。

Photo_20200905102501  これまで、東北で総理大臣の出身県は岩手のみだ。ただ、菅は秋田県出身だが、神奈川県選出の議員ではある。一体どういう経歴の持ち主か調べてみた。

 彼は、秋田県と岩手県、宮城県の県境である秋ノ宮の出身のようだ。お父さんはイチゴ農家ということだが、長男である菅は農家は継がなかった。湯沢高校を卒業して、集団就職で東京の段ボール工場に就職した。そこで、法政大学の二部に入学したという。法政大学では、空手部に所属していた。

 法政大学を卒業して、神奈川県選出の小此木彦三郎氏の政治秘書になった。政治に目覚めた彼は、横浜市の市議を二期務め、国会に進出していった。うちの姉が上大岡に住んでいるが、駅前で朝の挨拶をしている菅をよく見かけたようだ。姉は一度、「私も秋田出身ですのよ」と名乗ったという。

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 国会議員になってからは順風満帆で、総務副大臣から総務大臣を務め、2012年の安部第二次内閣の官房長官を務めた。それ以来、安倍内閣の顔として官房長官を務めていた。元号「平成」の時も看板を掲げた小渕は総理大臣になったように、今回の「令和」の元号でも菅が総理大臣になるというのは、何か縁を感じるね。

 官房長官の役柄そうかもしれないが、菅は地味だ。田中角栄とか小泉純一郎のような花がないね。秋田県出身だというのに酒は飲まないらしい。むしろ甘党という。タバコも吸わず、朝は5時に起床が日課だそうだ。

 今までの政治キャリアの中で、あまりこれはという瑕疵はなかったのかな。まあ、黒子に徹していたからそれでよかったのかもしれないが、今後全面に出たらどういう政治手腕を発揮するものか、楽しみである。ここに来るまで相当苦労をしてきたから、その苦労が報われると良いね。

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2020年8月29日 (土)

№5132 安倍晋三首相の退陣

 昨日の記者会見で、安倍晋三首相は退陣を表明した。潰瘍性大腸炎の再発で、病気治療で国民の皆さんに迷惑をかけられない、というのが退陣の最大理由であった。安倍首相は2012年12月に第2次政権をスタートさせ、7年8か月政権を維持し続けた。先日、最長政権を更新したことが話題になったばかりである。

 6月以降、安倍首相は人の前に出ることが少なかった。記者会見も長い間開かれなかった。もちろん、国会も閉会で批判が集中していた。今から思えば、この2か月ほど元気がないなと思っていた。病気でやる気が減退していたのだろうか。いい機会だったのではないか。

 はっきり言って、安倍政権に国民は飽き飽きしていた。支持率も一時29%と、第2次政権発足以来最低を記録していた。病気が分かったのと支持率の低迷で、安倍首相は投げ出してしまった、と言えなくもない。

 辞めてしまって立ち返ってみると、いずれ首相の仕事は大変な激務だ。四六時中、国民に一挙手一投足が注目されている。そのプレッシャーに耐えながら、職務を遂行する必要がある。この間、安倍首相は比較的にまじめにこの職務をこなしていた。ほとんど休暇も取らずに仕事をこなしていたのを見ても、本当にご苦労さんというしかない。

 かといって、私は安倍首相を支持していたわけではない。どうも人間的に安倍首相は嫌いだった。何より謙虚さが足りないと思った。さらに、政策的にも私は同意できないことも多かった。ただ、客観的にみるとよくやっていたのではないか。病気療養に執心し、まずはゆっくり休んでもらいたい。

 さて、次期首相は誰になるのだろうか。今名前が挙がっている人を見ても、これといった清新な人は見当たらない。とはいっても、いつまでも空白期間を作るべきではない。いずれ、9月中には新しい顔ぶれが決まってくるのではないか。

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2020年8月28日 (金)

№5131 大坂なおみに拍手を

Photo_20200828093801  現在アメリカのニューヨークで行われているテニス大会「ウェスタン・アンド・サザン・オープン」に出場しておる大坂なおみが、準決勝を棄権すると表明した。アメリカで警官による黒人銃撃に抗議するためだという。

 5月末にも、やはりミネソタ州で警官による黒人締め殺し事件があった。それに対するアメリカの抗議運動は、全米に及んだ。「BLACK LIVES MATTER(黒人も生きる権利がある)」を標語に、白人も黒人も人種を超えての抗議運動に広がった。それに対するトランプ政権は、軍隊を持って弾圧しようとはかった。そして、その運動も一段落したと思ったら、また警官による黒人銃撃があった。

 今は、こういう事件は必ずカメラに収められている。その画像を見ると、何があったのかは知らないが、またもウィスコンシン州で無抵抗の黒人が車に乗ろうとしたときに、警官が後ろから7発の銃を放った。無抵抗の人に対する銃撃は、どんな理由があろうとも許されない。幸い被害者は一命はとりとめたらしいが、下半身不随になったらしい。これに対する抗議運動が、全米で再燃した。あまりにもショックな事件である。

 これに対する抗議は、市民レベルだけではなく、スポーツ界にも広がっている。プロバスケットボールとかプロ野球も試合も中止になった。テニスの大会でも、大坂なおみが準決勝に勝ち上がっていた。その準決勝を棄権するという。「私はアスリートである前に、一人の黒人の女性です。私のテニスを見てもらうよりも、いまは注目しなければならない大切な問題がある」として棄権を表明した。

 大坂なおみの棄権表明を受けて、大会主催者も大会の一日延期を決めた。事務局の対応を見て、大坂なおみは大会復帰をすることになったらしい。私は今回の大坂なおみの対応に、全面的に賛成したい。ひところは、大坂なおみの自由奔放な発言・態度に疑問がないわけでもなかった。それが、一人の人間としての今回の発言に、大坂なおみの成長を感じた。大坂なおみ、がんばれ。

 それにしても、アメリカでは信じられない事件が続く。今回の事件でも、トランプは被害者よりも警官擁護の発言を繰り返している。共和党全国大会で、コロナ対策にトランプは大成功した、との発言が相次いでいるという。世界では圧倒的にアメリカの感染者が多く、今日現在582万人感染者で死者18万人弱と、他を圧しているのに、「大成功」という認識はどうしたものだろう。

 トランプが政権を握る限り、こういう事件は続くだろう。

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2020年6月13日 (土)

№5055 干天に慈雨の10万円

 新型コロナウィルスに対応するために、政府が国民に用意したのが「アベノマスク」と「誰にでも一人10万円の給付金」だ。着いたとかまだとかで騒然としている。マスクはいらないと思ったが、お金はありがたい。当然、わが家は夫婦で20万円の給付金は頂くことにしよう。

Sdscn2214  わが家には5月末に、「アベノマスク」が届いた。前から申し上げているが、わが家は女房の手作りのマスクがある。私が外出時にいつも掛けているマスクも、女房の手作りのものだ。私用にと4~5枚用意してくれた。外出から帰ってくると、すぐに手洗いをして干している。従って、せっかくいただいたマスクだったが、タンスの肥やしになっていた。

Sdscn2215  そうだ、そのマスクを加工しようと、女房はアベノマスクをタンスから取り出した。そしてバラバラにした。ほぐしてみると、ガーゼが厚くて夏用には向かないと分かった。さらに、耳に当てるゴムひもも必要以上に長いようだ。なにやら、女房は自分の仕事箱から布を取り出した。「この布から2枚のマスクを作って、私用とあなた用にしよう」とのことだ。薄い模様のついたマスクは、私用とのことだ。一晩かけて仕上げていた。

 マスクはこうやって加工したが、肝心の給付金はどうなっているのだろう。5月末に市役所に電話をして尋ねたら、事務作業が遅れていて、翌日から各家庭に案内を出すとのことだった。その案内がきて、すぐにも返事を出した。そしたら、また6月12日に指定銀行に振り込む旨の案内があった。

 現金を下ろそうと、キャッシュカードを探してみたが見当たらない。その給付金をあてにしていて、財布は空っぽだという。しようがない、銀行に通帳を持っていき、お金を下ろしてきた。ついでにキャッシュカードの再発行もお願いしてきた。

 女房は、このお金で色々と買うものを考えているようだ。「そうだ、この際だから那須の絨毯も買い替えよう」と話していた。私は、この給付金を自分の懐に入れるつもりはない。

【6月12日の歩行記録】4,301歩 2.9km

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2020年6月 7日 (日)

№5049 アメリカの暴動は治まらない

 5月25日、アメリカのミネアポリスで発生した警官による黒人の殺人事件に端を発した暴動は、全米各地どころか世界中に拡散して、とどまるところを知らない。その騒動に輪をかけているのがトランプ大統領の発言である。

 ミネアポリスでジョージ・フロイドさんが警官に首を抑えられて亡くなった事件は、SNSであっという間に世界に拡散した。逐一その映像が流されているが、それにしてもひどい事件だった。警官が平気で黒人を死に追いやる行為は全米各地で起きているようだが、しかし如実に見せつけられると、ひどいものだと思ってしまう。

 その現場にはたくさんの市民がいたようだが、同僚警官を含めて止める人はいなかったのだろうか。首を8分46秒にわたって絞められ、息ができないとつぶやきながら死んでいったフロイドさんも可哀そうだが、アメリカには人種差別の偏見が長く残っている。年に何人もの黒人が、警官の犠牲になっているという。

 この話題の中で取り上げられていたのが、新型コロナウィルスの黒人患者が白人よりの10%以上高いということだ。さらには、新型コロナウィルスの影響での失業者も黒人が圧倒的に高いと分かった。今回の警官の黒人殺しは、この事件をきっかけに普段の黒人差別に対する不満が爆発したものだ。

 このところ、「Black Lives Matter(黒人の命は大切だ)」のスローガンが叫ばれているという。今更このスローガンが叫ばれなければならないところに、アメリカの病理の深刻さがうかがわれる。

 この怒りに輪をかけているのが、トランプ大統領の言動だ。彼はほとんど黒人差別には発言せず、もっぱら治安維持の話だけだ。しかもホワイトハウス前での抗議集会に、地下の建物に逃げこんだという。意気地なしという声に、「地下を視察しただけ」と言い逃れ、これも嘲笑を受けている。さらに、治安維持に国軍を発動させるという発言にも、当の国防長官から反対の声が上がった。

 前国防長官のマチィス氏が、「こんな騒動に国軍を発動するなんて、前代未聞のことで聞いたこともない」と発言していたようだ。一連の動きを見ていると、トランプは臆病者で気持ちが定まっていないように見える。そして、すべての動きは大統領再選のためである。失業率が改善したのを見て、「フロイドさんも喜んでいるだろう」というが、肝心の黒人の失業率はむしろ悪化しているのだ。

 今年の11月の大統領選挙に向けて、今は民主党のバイデン候補の支持率がトランプに比べて7~8%上回っているという。ただ、トランプには「岩盤層」という強い支持層がある。3~4%ならすぐにでも逆転できるのではないかとみられているようだ。トランプの政策、国論・世界の世論を分断して、自分の支持層だけを固め、反対者は切り捨てる方針に、世界は飽き飽きしている。

 それにしても、トランプをありがたがっているのはわがバカ殿様だけで、たとえばドイツのメルケル首相などは、とっくに見放しているように視える。

【6月6日の歩行記録】1,973歩 1.3km

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2020年5月23日 (土)

№5035 ブラジルのケース

 日本では、ようやく新型コロナウィルスの感染が下火になっているかに見える。ところが、猖獗を極めているのが南米ブラジルである。今日現在、ロシアを抜いて第2位の感染者数になった。ブラジルは、感染者数33万人余り、死者数が2.1万人余りであるが、識者の見るところでは、発表の10倍くらいの感染者がいるんではないかという。

Photo_20200523102901  ブラジルは医療崩壊が起きており、さらには医療の脆弱さも相まって、正確な感染者数はつかめていないとみているようだ。WHOも、「現在の新型コロナウィルスの発症の中心は南米」と断じている。ブラジルでは、今の感染者は日に2万人、死者1000人強と留まるところをしらない。アメリカもそうであるが、これは政策の間違いだとはっきり断じることができる。

Photo_20200523103201  ブラジルのボルソナロ大統領は、「新型コロナウィルスは風邪のようなもので、何ら恐れる必要はない。むしろ家の中に閉じこもっているよりも、外に出て経済を活性化しよう」と呼び掛けている。この政策が、感染に勢いをつけている。「国民の7割が感染してもかまわない」といっているようだが、狂気の沙汰だ。彼は、自粛を呼びかけた保健相二人を首にしているし、流行の中心リオデジャネイロやサンパウロの市長に対しても、口酸っぱく罵り声をあげている。

 ボルソナロ大統領のブラジル国内での政策はそれはそれで勝手だが、このコロナウィルスは国内だけではとどまらない。ブラジルが発症地になって、全世界に広がってしまうのが怖いのだ。パンデミックは一国だけでは解決できない。全世界が共通の目標をもって撲滅に全力を挙げる必要がある。ブラジルだけでは済まないのだ。

 国内では大統領に対する反対運動はあるようだが、一方では経済優先を唱える人も多いようだ。なぜこんな狂気の行動に走るのか、少し調べてみた。ブラジル国内は、ものすごい貧富の差があるという。2018年、大統領選で圧倒的差で初当選したその支持層は、富裕層だという。金持ちが有利になるなら、少々貧困層が犠牲になってもやむを得ないと考えているようだ。

 貧困層が住んでいる下町をファラーべという。今回のコロナルイスは、そのファラーべに住む地区を中心に拡大しているという。この大統領は、貧困層が多少死んでもやむを得ない、と考えているのだろうか。こういう政権の下で犠牲になる人はかわいそうだ。そして、このブラジルの悲劇は、ブラジルだけで終わらないのが大問題である。

 圧倒的に感染者が多いアメリカでも、当初トランプはこの感染を軽視していた。今になって中国が悪いと騒いでいるが、国内の感染をどう食い止めるのか、さっぱり政策が見えてこない。やはりブラジルと同じように「経済優先」を相変わらず掲げている。これじゃブラジルもアメリカも、しばらく感染拡大を食い止められないね。

【5月22日の歩行記録】10,392歩 7㎞

 

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2020年5月19日 (火)

№5031 世論の勝利か

 政府が「検察庁法改正案」の今国会通過を断念したという。まさに世論の勝利だったのではないか。

 そもそもこの法案を唐突にだしてきたのは、検事長黒川弘務の定年延長にあった。検察の定年延長は、認められていない。それを黒川一人の延長を政府がごり押ししたのだ。黒川検事長の姿勢が政府寄りというので、彼を検事総長に押そうという動きがあった。ただ、彼は63歳で定年である。特例として、延長を閣議決定した。

 「検察」というのはもう一つの権力で、政府から独立していなければならない。時には政府と厳しく対立し、総理大臣を逮捕できる権力を持つ。政府に対して独立したもう一つの権力である。韓国では、検察は時の大統領をも逮捕する。さすが日本はそういうことはないが、いざとなればそういうこともできる。

 ただ、現在の検察は政府に対して弱腰で、例えば財務省の明らかな公文書偽造に対しても、何ら手を打ってこなかった。本来からいえば、偽造を指示した佐川元財務事務次官など逮捕されてしかるべきものだ。これなども、黒川の政府に対する弱腰が反映されたといわれる。安倍総理は、検察をさらに政府寄りに変える目論見があったのだ。

 そして、コロナウィルス騒ぎで騒然としている中、唐突に「検察庁改正案」を出してきた。中味は、政府が認める検察官の定年延長である。検察官は2年、検事総長は3年の延長だ。しかも「政府が認める」の内容は不明確だった。明らかに、政府寄りの検察官の定年延長は認めるが、反政府の検察官の定年延長は認めない、腹黒い法案だ。都合のいい幹部だけを残すという恣意的な運営に道を残した法案である。

 黒川検事長の定年延長に対しても反対の声が多かったが、今回の法案に世論は総すかんである。政府の方針にSNSがこれほど威力を発揮したことはない。ツイッターの「#検察庁法改正案に抗議します」が記録的な賛同を得た。数百万人規模で、この意見に同調があったという。なかには有名な芸能人もいて、これがニュースに上がった。

 世論調査でも64%がこの法案に反対だというし、さらに、元検事総長や検察OBからも反対の声が上がった。さらに、80%の国民が法案審議を急ぐべきではないと回答した。

 今までどんな反対があろうがごり押ししてきた政権だが、さすがにこの反対意見は無視できなかったのだろう。今国会での法案提出は断念するという。ただ、次国会での成立を目指すというから、まだまだ安心はできない。この法案の大きな狙いは、黒川検事長の定年延長を正当化するものであったが、その延長も8月には切れてしまう。はたして、さらに政権が議論を進めるのだろうか。

 この動きの中で、情けないのは野党である。世の中の大きな動きにほとんど対応できていない。反対を運動に取り込めないのだ。安倍政権の支持率は33%まで下がったのに、野党の支持率はほとんど上がっていない。自民党もダメだが、野党はもっとダメ、と国民に見切られている。ただ、先に光明が見いだされるのは、SNSの威力だ。SNSの動きに政府も敏感にならざるを得ない、というのはいいことだ。

【5月18日の歩行記録】11,398歩 7.6km

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2020年4月22日 (水)

№5004 アメリカのコロナウィルス対策は失敗?

 新型コロナウィルスの世界的な感染は、とどまるところを知らない。4月21日現在、全世界の感染者は250万人弱、死者は17万人強である。その中でも突出して多いのがアメリカだ。アメリカの感染者は79万人弱、死者は4万人強だ。この現象を見て、トランプ大統領は「人口比で見ると、スペインやイタリアよりも少ない」と言っている。都合のいい数字しか見ないトランプだが、人口比をいうなら中国ヤインドに比べて圧倒的に多いのをどう弁解するのだろうか。

 この3年、トランプは自分の都合のいいことしか見てこなかったし、言ってこなかった。自分がよければ、アメリカがよければすべて良しというアメリカ・ファーストの姿勢が、アメリカ国内はもとより、世界に大きな亀裂を生んだ。どう見ても、今回のアメリカでの新型コロナウィルスの結果は、トランプの失政に帰するところが大きい。それを、「私の政策がいいから、この程度にとどまっている」と強弁している。

 とんでもないことだと思う。アメリカの感染者はまだまだ増加するだろう。それは、感染対策が甘いからだ。今回の新型コロナウィルスの感染力を甘く見ている。ここでまたトランプが強調しているのは、感染の拡大よりも経済優先である。その結果、感染が全土にばらまかれていくのを甘受しようという。今でも最も多い感染者が、さらに増えていくのは火をみるより明らかだ。こういうトップがいるアメリカ人は不幸だ。さらにいえば、世界にとっても迷惑この上もない。

 それにしてもアメリカ人の選択とはいえ、トップが交代すると不幸が増大するのをどうすればいいのだろうか。前大統領オバマの時代もパンデミックは起こった。「豚インフルエンザH1N1」、「エボラ出血熱」、「ジカウィルス」等である。オバマはいち早く対策を取り、将来起こるであろう「クリムゾン伝染病」にたいするシミュレーションまでおこなっていた。オバマがトランプに大統領を引き継ぐとき、パンデミック対策が重要であると強調している。

 トランプは、オバマの政策のことごとくを覆した。もちろんパンデミック対策も無視した。その結果起こったのが、今回のアメリカでのパンデミックである。この間、トランプが大統領になって唯一誇っていたのが、経済の好調と株価の値上がりだ。その経済も株価も、ここにきて大幅な下落傾向にある。それに焦ってだろうか、感染よりも経済優先を打ち出している。アメリカで感染がとまらない大きな原因である。

 トランプが交代しない限り、この流れは変わらないのだろうか。それにしても、民主党の唯一の大統領候補になったバイデンの影の薄さだ。強烈な印象を持つトランプに比べ、あまりにも脆弱な対立候補だ。トランプが再選のためになりふり構わないのに対し、バイデンは何をしているのだろうか。ほとんどニュースとして伝わってこない。バイデン(78歳)よりもトランプ(73歳)よりもオバマ(58歳)は圧倒的に若い。いっそ、オバマに再度登場してもらいたほどだ。

 もしトランプが再選ということになると、世界はさらに4年間の受難を享受する必要がある。恐ろしいことだし、憂鬱なことだ。

【4月21日の歩行記録】11,209歩 7.5㎞

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